- 2023-03-09
「認知の修正」が中心でない心理セラピー
クライアントさんに変化が起きるとき、心の振舞い方が変わります。それはパーソナリティの変容とも呼ばれます。生きづらさから解放されてゆくときもそうですし、ある種の精神疾患の回復にも関係します。 ここでは、狭い意味での「認知の修正」アプローチとは異なるセラピーがあることを例を挙げてみてみます。 認知の修正 […]
Kojunの心理セラピーにおける感情力動について書いています。日常生活の中の感情の所有や解放については、感情マスタリーのカテゴリにも書いています。
クライアントさんに変化が起きるとき、心の振舞い方が変わります。それはパーソナリティの変容とも呼ばれます。生きづらさから解放されてゆくときもそうですし、ある種の精神疾患の回復にも関係します。 ここでは、狭い意味での「認知の修正」アプローチとは異なるセラピーがあることを例を挙げてみてみます。 認知の修正 […]
「短期」の意味 短期療法と言っても、必ずしも時間制限をすることで急かすわけではありまん。セッション回数や時間制限を設ける手法もあるようですが、時間を意識はするもののそのような制限を設けない短期療法もあります。 短期療法の共通点は、目標を定めて焦点化するという点と説明されることが多いようです。 ※「治 […]
よくある誤解 なによりも最初に指摘しておかなければならないことは、「怒りを表出することで怒りをおさめる」のが怒りの感情解放セラピーではないということです。ほとんどの解放セラピーへの批判は、この誤解をターゲットとしたものです。 感情解放モドキのあるあるに、「怒りが止まらないんです」という相談者に対して […]
感情の解放について書いてみます。今回扱う感情は「恐怖」です。 感情のコントロールとの違い 恐怖の感情コントロールの究極は、回避・麻痺になりえます。トラウマは過剰な感情コントロールの結果とも言えます。ですが、その回避・麻痺は緊急対応としては自然なこととも言えます。 慣らすことは解放ではない 「恐怖対象 […]
自己肯定感の大事な理解 「周囲に優れた人たち、素晴らしい人たちがいると、自己肯定感が上がらない」というのは、注意を要する捉え方かと思います。 確かに、そなように感じるのは自己肯定感が低い状態かもしれません。 しかし、他者と比べなくても大丈夫なのが自己肯定感です。 このことは、自己肯定感の低い人にとっ […]
人生を支配する感情パターン/対人関係パターンのお悩みを扱う場合は幼少期に触れることが少なくありません。 アダルトチルドレンや機能不全家族の影響について扱う場合ももちろん幼少期に触れます。 「あの頃」と「いまここ」 ただし、深層心理に変化を狙う場合は、ゲシュタルト療法や力動アプローチを取り入れます。 […]
悩みの解決とは、どうしようもないことを諦めて、出来ることをすること、とも言えるかもしれません。 生きづらい人は、あるテーマについて、変えられない過去を諦めずに、変えられるはずの未来を諦めているということがあります。 過去を諦めない人は、未来を諦める 心理セラピーは未来を変えるために行うものです。です […]
心理セラピーでは非常識なことを話したりします。 ですから、古来では神殿とか教会とか山の寺とか、世俗から離れたところで精神に関わる儀式は行われてきたのでしょう。 また、とくに感情を扱う儀式には、「よい意味で諦める」というものがあります。 諦めの境地をみるために非常識が必要 心理セラピーでも「よい意味で […]
心理セラピーで過去を扱うことについて、以前はよく「未来を変えるために、過去を扱うんだよ」と説明していました。 親を恨むとか、出生を呪うとか、過去に囚われるためではないということ。 そして、過去に対する感情を扱えた人は、未来へ向けた再決断などができます。目的と手段の関係なんだよって説明です。 それはそ […]
過去のトラウマ体験を想起してもらうセラピーには2通りあるのではないかと思います。 馴化のプロセス PEの想像エクスポージャーなどでは馴化が図られます。思い出し、語ることで、記憶が整う。それは「暴力を受けたことを思い出すことは、再び暴力を受けることとは異なる」ということを体験的に知ってゆくプロセスと言 […]
旧い精神分析への批判にこのようなものがあります。 「過去の被虐待経験が原因だとしてきしてもラクにならない」 はい、指摘しただけではラクにはなりません。指摘するだけではセラピーとは言えないでしょう。 そこで、「原因」ではなく「目的」に注目しましょうというのが目的論です。 旧い精神分析がやっていたのは、 […]
暴力被害トラウマなどの場合は、恐怖や怒りの感情の扱いについて書いています。実際には様子をみながらカスタマイズして行います。 また、様々な手法があるので、ここに挙げていることが全てではありませんし、異なる立場をとるものもあります。 ここではよく知られたPE、CPT、IPTなどとは少し異なるところを挙げ […]
正論のアドバイスでは解決しない心の悩みには、直感を使った心理療法が使える場合があります。 ゲシュタルト療法の「図地反転」について、その具体的なイメージを書いてみます。 ゲシュタルト療法はイメージワークっぽくやることが多いのですが、それでは文章で表現しにくいので、ここではあえて一般的なカウンセリングや […]
勉強会で話す機会がありましたので、ついでにブログにもゲシュタルト療法の「いまここ」について書いておきます。 以下は、実践経験からKojunなりの説明を書いてみます。 アダルトチルドレンというのは、心理セラピーにおいては過去を扱うということを意味しますので、「いまここ」といいながらも幼少期の感覚をいま […]
子どもの頃に起因する生き辛さをもつ人たちが心理セラピーに来ます。 何十年もかけて準備して来ます。 そのような心理セラピーを3幕構成で外観してみようと思います。 第1幕:主訴 クライアントが悩みを述べたり、心理セラピーで扱う悩みを決めたりします。 この時点で、Kojunはクライアントが望んでいる未来の […]
自己啓発や(狭義の)認知行動療法ではなかなか変えることの出来ない、深層心理にあり人の人生を支配するものを中核信念と呼んだりします。 とくに悩みや病の原因となっている場合は、心理療法において「不適応スキーマ」とか「非合理な信念」とか呼ばれます。 取り除くべき悩みの原因というわけです。 私も中核信念を解 […]
認知行動療法(狭義)はライフハックスキルにもなりますので、機会あれば経験しておいてよいかと思います。 ただし、似たようなお悩みでも認知行動療法(狭義)などの認知技法が上手ういかない場合もあります。 たとえば、ちょっとヘンな例ですが、「遠くに出掛けることができない」というお悩み(主訴)を取り上げてみま […]
マインドフルネス、瞑想、ポージングなどは作為的な思考も含めて「なにもしない」状態をつくるんだけど。 「考えるな」という助言はあまり上手くいきません。 「雑念を否定してはいけません」というのも上手くいかないです。 瞑想などの実践について、よく聞かれる「無になるってことですか?」という質問に対して私は「 […]
Kojunは家族カウンセリングはしていないですが、家族を扱うカウンセリングは多いです。 個人内葛藤として扱うわけですが、家族システム論の方々が誤解しているほど、家族システムを無視しているわけではありません。 関係性を扱う家族カウンセリング 家族システム論には円環的因果律という考えがあります。たとえば […]
最近は福祉分野でもヤング・ケアラーが話題だそうですね。 ヤング・ケアラーって 幼くして親や兄弟などの世話をしてきた人のことですね。兄弟が障害者とか、親が精神的に不安定だったとか、様々な形があるのうです。 ですが、私が注目しているのは、いわゆる「介護者の苦労」というテーマではありません。 とくに、感情 […]
過去を扱う心理セラピーの心得について。 過去を扱う心理セラピーと、原因論はちょっと違います。 原体験のストーリーは原因ではありません。 原体験とは たとえば、目上の男性や警察官などに不必要に反抗的な反応パターンで苦しんでいる人の心理セラピーで、父親が母親を殴っているのを見ていた幼少体験を思い出し、そ […]
感情を解放するセラピーはセラピストを選ぶということを以前書きました。当たり前すぎて書き忘れていた大事なことを補足します。 感情の解放とは 解放というのは、抑圧や防衛機制などにより無意識に押し込められた本当の気持ち、隠れた感情を感じたり表現したりすることです。感情を出すわけです。これが「感情を出し切る […]
トラウマに限らずですが、個人の心理的な問題の解決支援には、いくつかの層があるように思います。それぞれについて書いてみます。 あなたが必要とする支援を探すヒントになるかもしれません。 報酬と罰で人を変えようとする これは叱る、説教するというアプローチです。家族が電灯を消さないことについて、叱って改めさ […]