- 2021-06-30
積極的だが「なおさない」セラピー(1)
私はカウンセリングやセラピーの特徴として、よく「なおさない」だねと言われてきました。 で、私の「なおさない」というのは、どういう感じのことを言っているのか、例を挙げてみたいと思います。 「なおす」スタイル 世間から叩かれる不安を背負っている相談者の例です。 相談者が「僕は世間から叩かれているゲイです […]
私はカウンセリングやセラピーの特徴として、よく「なおさない」だねと言われてきました。 で、私の「なおさない」というのは、どういう感じのことを言っているのか、例を挙げてみたいと思います。 「なおす」スタイル 世間から叩かれる不安を背負っている相談者の例です。 相談者が「僕は世間から叩かれているゲイです […]
感情力動(感情処理にもとづく精神力動)アプローチでは、抑圧された感情に触れてゆきます。 たとえば、あがり症の人は、具体的な話になると緊張場面に対して「平気です」と言ったりします。本当は恐いのですが、その感情を抑圧しているわけです。または、人を恐がっていることを認めたとしても、それがどういう感情なのか […]
心理セラピーに手応えがあったとき、Kojunがよく「その感覚をよく覚えておいてください」と言います。 それはせっかく解消したトラウマに戻ってしまうのを防ぐためです。 ※ここに書くのは、権威者による定義・解説の二次情報ではなくて、私の私見です。 「再決断」はコミット宣言ではない Kojunの心理セラピ […]
Kojunの心理カウンセリングは、お悩み対処や解決のヒントを求められることが殆どですので、「聴くだけ」ではなく質問もコメントもします。 その対話は、交流分析的なものと、実存療法的なものが主になります。必要に応じて、わかりやすい具体例、類似ケースの克服シナリオなどもお話します。 交流分析的な対話 対話 […]
心理セラピーの精神力動アプローチは感情に触れて涙や怒りの動作を表しますので、呪術儀式みたいと言われることがあります。そうだと思います。昔の人たちは人間に必要なことをよく分かっていたのだと思います。 病院や他の技法の協会のホームページに「当方では、過去のことを思い出す苦しいセラピーをしません」というよ […]
Kojunのところで取り入れている恐怖症の心理療法(心理セラピー)について。 そもそもそれは「恐怖症」なのか まず、「〇〇が恐い」が全て恐怖症であるとは見立てません。「見立て」はラベリングのためではなく、悩み解決の手法やアプローチ選ぶために行うのですが、「恐怖症」は認知の修正が有効そうなケースのこと […]
いまのところ、私の心理セラピーは子供向けには提供していません。 心理セラピーのスタイルが「自立を促す」ものだからです。それは「甘えるな」ということではなくて、大人の自分と子供の自分を共存させてゆくという意味です。最終的にセラピストが側にいなくてもよくなると言うとわかりやすいかもしれません。 ※ここで […]
トラウマ解消について、「過去の出来事について思い出さなくてすみます」と宣伝している心理セラピーがあります。一方で、私などが主に提供してきたのは「思い出す」系です。(参考:) 「思い出す」から「辛い」のか? 「過去のことを思い出すセラピーは辛い」みたいな前提で説明されることもあるようです。 しかし、過 […]
「エビデンスのある心理療法」というような言葉が流行しています。 「エビデンスがある」と言われると、効果が保証されているように聞こえます。「エビデンスがない」と言われると、アヤシイ感じに聞こえます。 エビデンスのメリットとして「効果のない手法を淘汰できる」を挙げる人もいます。「エビデンスのない手法を撲 […]
ここではKojunのの土台の1つ、感情処理に基づく力動アプローチ(感情力動アプローチと呼ぶことにします)について書いてみたいと思います。 そのルーツ 「精神力動アプローチ」はもともと精神分析から派生いした心理療法の主流の1つです。人間の無意識を扱うというのが特徴です。 「力動」というのは物理学の力学 […]
心理セラピー(心理療法)をやっていると、「あのとき、相談者(クライアント)に起きていることを説明しておけばよかった」と後悔・反省することがあります。 でも、そのタイミングは、余計なことを言わない方がいいように思ったりして、言えないこともあるんですね。体験に集中してもらうためというのもあります。 たと […]
あることについて最近やっと自分がこの世の中に絶望していることを感じるようになりました。 拗ねていることは以前からありましたが、そうではなくて、ちゃんと絶望を感じることができるようになってきたということです。 そのおかげで、困りごとはいろいろとあっても、ずいぶんと幸せを求めやすくなっています。 このプ […]
よく対人支援(とくにカウンセリング)やお友達の悩みを聴くときに、「余計なアドバイスはしない方がよい」と言われます。 これを形式的に学んだカウンセラーが何も意見を言わずに「そうですか」しか言わないなんて不満を聞いたこともあります。 また、友達の悩みに対してアドバイスしたら、「アドバイスなんか求めてない […]
心理相談では、私はHSP(Highly Sensitive Person)という概念を自分のラベルに使うことをあまりお勧めしてません。 特性のことなのか曖昧 HSPの特徴として挙げられているチェックリストを見ると、生まれつきまたは三つ子の魂の特性みたいなことと、トラウマ的なことと、愛着不安定と、いろ […]
あの人の心の問題を治す/直すのがセラピストの仕事ではありません。 来談者の要望に基づいて心の問題を扱うのが仕事です。 何が違うかと言うと、「あの人の心の問題を直してくれ」と言っても引き受けませんよということです。これ、本当に多いのです。 少なくとも私のところではやりません。 「友達が心の問題をかかえ […]
人に劣らないこと、人から批判されないこと、などの対人的な怖れ。 たとえば、そういったものの支配から自由になること。それが(私の)セラピー+αなんだろうなと思う。 ほとんどの人は「自由になりたくない」という選択をします。口ではなんと言おうが、実際の行動は「自由になりたくない」を選びます。 悩み苦しんで […]
赤ちゃんは、最初は「○○がない」という認知はしないそうです。「ミルクがない」ではなく「空腹だ」といった体験がある。 「ミルクがある」状況と、「空腹だ」は全く別のものとして体験されます。 ミルクが与えられる経験を積むことで、「空腹だ」が「ミルクがない」になってゆきます。 「求めよ、さらば与えられん」と […]
背中を押しても動けない人がいてね、「ブレーキがある」なんて言われるのね。そうなると、自己啓発や古典的なコーチングが効かないなんて言われるにゃ。 で、ブレーキを外すセラピーというのがあたりする。 たとえば、対人不安があるから伸び伸び活躍できないという場合、対人不安を解消すると伸び伸び活躍できたりする。 […]
昔の神託やら儀式やらは、心理セラピーに似ていると思うことがあります。 こんなだったかもしれません。 「あなたは魔物に取り憑かれている」 (現代語訳:相手を変えようとするのではなく、自分を変えましょう。しかし、自分を責めることはありません) 「神は見ている」 (ここでは防衛反応を手放し、本当の自分に気 […]
心理セラピーの事前相談では目的を確認します。心理セラピーの当日も確認します。 それは、本人が望むこと以外(大きなお世話)をできるだけしないためでもあるのですが、もうひとつあります。 何かに気づいたとき、それに呪われるか、それを解決の糸口にできるかということです。 わかりやすいのは、ラベリングです。「 […]
心の悩みについて、「解れば解決する」というのは幻想です。 無意識や前意識にあるものを意識化することで、心の問題が解けてゆくというセラピープロセスというものはあります。しかし、それは自分と向き合うということであって、心理学的に理解するということではありません。 「あー、だから私はこうなっているのかあ」 […]