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感情を知る

感情マスタリーの前期。感情にまつわる誤解を解いてゆきます。心理的な意味での闇と光の関係を学びます。

ご自身に何が起きているかを知ることは、それ自体が癒しでもあります。

「修正するためには知らなければならない」とか、「知ったからには変えなければいけない」と焦らないようにお願いいたします。

あえて修正を焦らずに、眺めてみる力を養ってください。癒しとは、正すことではなく、無害な空気にさらすことです。

  • 2023-07-06

人工知能からみた「無意識」

かつて学生時代に認知科学(AI関連分野)を専攻した心理セラピストが、個人的な視点を呟きます。 実際の脳の構造がこうなっているという話ではなくて、単純化されたモデルやメタファーを使って思考実験をし、人の心を理解する視点を広げてみようというものです。(軽~い構成論的アプローチ) 無意識こそ普通のプロセス […]

  • 2023-06-11

「誰も悪くない」と言われると腹が立つ!?

「誰も悪くない」と言われて腹が立つ理由は様々でしょうけど、「誰も悪くない」という言葉が元々は何を意図したものか理解しておくことは助けになるかもしれません。 元々の意図はおそらく「誰が悪いかが問題なのではない」ということかと思います。 誰が悪いかへのこだわり 私は悪くないという気持ち 一方で問題の当事 […]

  • 2023-04-21

人の否定的側面とネガティブ感情は別物

悩み苦しんでいる人や、何か心理的に上手くいっていない人について、よく混同されていることに、「否定的な側面」と「ネガティブな感情」があります。今回はこれについて書いてみます。 ネガティブ感情は何かの結果 「否定的な側面」というのは好ましくないこと、悩みの原因になっていること、変わるとよいことを指す言葉 […]

  • 2022-08-09

「どうしたいか分からない」という苦しみ

かつてよくやっていたグループセッションでは、参加者の目的を訊ねて臨機応変にワークをしていました。即興ワークショップね。 ある時期から、自分の求めるものをうまく言えないというお悩みをよく聞くようになりした。なので、グループセッションの名前を「Wish(願い)」にしちゃったほどです。 Dream(夢)だ […]

  • 2022-06-23

「それじゃだめだ」と思い知らせたくなる感情反応パターン

他人のことについて、これはダメだなあと思ったとき、それを思い知らせたくなりますか? イライラしながら教えたくなりますか? ゆるせませんか? それとも、イライラしながら、そんな自分を見つめますか? 私の経験則では少なくとも二通りの克服シナリオがあるように思います。 克服のヒント1:ちゃんと泣く 克服で […]

  • 2022-05-13

誰も信じない人は騙されやすい

「信じられない」という心の病があります。それは幼少期に作られることが多いようです。 「信じられない」病をもつ人は、騙されるのが恐いです。そして、「信じられない」病を解消すると騙されやすくなる、と思っています。 ですが、実際にはそうでもないです。 「信じれない」人の生きづらさ 誰も信じられない人は、相 […]

  • 2022-02-23

ネガティブな感情は持たないほうがいい!?

一般の人たちからは、「ネガティブな感情を持たないようにする方が幸せになるでしょ?」と、ときどき言われます。 悩みぬいた人たちは、そうではないことに薄々気づいているのではないでしょうか。 ネガティブな感情については、「持たない」「手放す」「感じないようにする」「完了させる」などのまったく異なるものが同 […]

  • 2021-07-23

あなたも高齢者虐待の当事者になりえる

高齢者虐待(暴力、ネグレクトなど)の話を聞くたびに感じることがあります。 私のクライアントは中年期の方が多いですので、親の介護が近づいている方、親の介護などを終えてから自分の人生の宿題をやりにくる方もいます。4人に1人が高齢者という時代となり、自分が高齢者でなくとも今後ますます、身近な話題となるでし […]

  • 2021-07-08

ネガティブに耐性がないのは本当はポジティブではない

ボジティブシンキングな支援スタイルの限界 カウンセリングやセラピーの中には、ネガティブな考えをポジティブな考えに変えてゆこうとするスタイルがあります。 それが効果があるケースもあるのですが、一時的に気分が良くなって後に元に戻るというケースもあります。 問題の根っこが心の浅いところにあるお悩みの場合は […]

  • 2021-02-19

人は人を変えようとするとき、相手を傷つける

2種類の暴力があると思います。 人は人を変えようとするとき、相手を傷つけます。それが1つめです。 それ以外が2つめです。2つめは、虐めやパワハラです。 1つめは喧嘩なんかも含みます。 相手を変えようとしているかどうか、です。 なんでこれを区別するのかというと、対処法する心構えが違うからです。 罰の動 […]

  • 2021-01-31

「自分がない」というお悩み

人の悩みは人間関係、お金、健康(病気)がほとんどを占めると言われてきましたが、実はここ数年間は「自分がない」というテーマを聞くことが増えています。 もともと、生きる意味が欲しい病みたいなのとか、自分探しとか、やりたいことがわからないという悩みなんていうのはありました。なかったわけではないです。ただ、 […]

  • 2020-10-19

日常の中の先延ばし(行動制止)のゴースト

「光熱費の振込みを先延ばししてしまう」というような行動制止。発生してしまった費用だから、いずれは払うことになるのだけど、先延ばししてしまう。 心の課題が解けると、行動できるようになってくることがあります。 ※資源ゴミを出せない(準備するし、朝起きてるけど、なぜか収集場所に持っていけない)等のバリエー […]

  • 2020-09-17

人の言葉の受け取り方の3種類

人から言われた言葉の受け取り方は大きく分けると三通り。 Ⅰ、反応的(自分に対する肯定か否定かを自動解釈する)Ⅱ、ニュートラル(文字通りに聞いて解釈しない)Ⅲ、メンタライジング(その意図や気持ちを知ろうとする) 「おー、これは辛(から)いですね」 Ⅰ、「文句言うなら食べるな」 Ⅱ、「そう、塩が効いてま […]

  • 2020-04-13

代理思考(怖れがつくりだす思考)

私が「怖れ」と呼んでいるものは、人が自分のネガティブ感情をないものとしようとする心理現象のことです。心理学では「抑圧」といいます。ファンタジーでは「闇」と表現されることもあります。 ネガティブ感情の分かり易い例としては恐怖・不安があります。人が自分の恐怖・不安をないものとする、「こわくないもん」とい […]

  • 2019-10-15

時間が解決しない心の悩み、そのメカニズム

心理的なお悩みには、時間が解決するものと、時間が解決しないものがあるように見えます。 おおざっぱなことを言えば、時間が解決しない悩みというのは、解決しそうになると心理的な抵抗が起きるような仕組みになっていることが多いです。 それだけではありませんが、それが含まれていることが多いでしょう。 それは、解 […]

  • 2019-06-19

怒ることができないと、怨みやすい

心理カウンセリングなどの心の旅の中で、「怒り」と「怨み」の区別を学ぶことがよくあります。 誰かのことを批難して吊し上げているとき、「怨み」になっていことが多いです。 わかりやすい場面としては、「あなたは怒ってますね」と言ってみると、「別に怒ってなんかいません! アイツがけしからんと言っるんです!」と […]

  • 2019-05-05

必要以上に怒る人は、必要なときに怒れない

必要以上に怒る人は、必要なときに怒れない。というようなケースがあります。 人は怒るとき、何かの危険や不安を感じています。 怒りはそのリスクに対する対処なのですが、その恐怖に負けてしまうとリスクが何なのか見えなくなることがあります。 その状態をKojunは「怖れ」と呼びます。 「あー、あの人のことかぁ […]

  • 2019-03-06

ネガティブを怖れれば、ポジティブも怖れる

ポジティブでも、ネガティブでも、怖れは怖れです。 セラピーでは、「私は悲しい」のような言葉を言ってもらう場面と、「私は幸せになります」のような言葉を言ってもらう場面とあります。 ネガティブ感情を怖れて言えない人は、ポジティブ願望も怖れて言えません。 ネガティブ感情を怖れなかった人は、ポジティブ願望に […]

  • 2019-02-04

男性の下心は無意識化される

男性が女性に対して下心をもつとき、それがバレないように、まず自分自身に対して下心を隠すということがままあります。 下心がない男を心から演じるような感じですね。 「男の人がそんなに器用なわけない」と思われるかもしれませんが、そうでもしないかぎり女性を騙せないくらい不器用なのです。 なので、本当に下心が […]

  • 2019-02-04

売り手は、顧客視点を持てなくなる。

久しぶりに経営心理のお話です。 売りたい気持ちがあるとき、たいていは本人はその気持ちがあることを自覚するのは難しくなります。 自覚できない、すなわち無意識下に隠れる、すなわち心理的な死角(ブラインド・エリア)ができます。 そうすると、相手がそれを欲しがっているかどうか、相手が何を欲しがっているかどう […]

  • 2018-12-15

人を裁きたくなるとき、自分の苦しみが隠れている

「人が間違っている。人が悪である。人が未熟だ」とジャッジするとき、裁くとき、人を変えたいという気持ちが隠れています。 そのとき、「人が行動を改めてくれたら、人が考えを変えてくれたら、人が変わってくれたら、自分の苦痛が和らぐ」という、苦痛が隠れています。 「あなたは間違っている(変わるべきだ)」と言う […]

  • 2018-07-28

ムカつく相手はあなたのシャドウ投影(影の投影)!?

心理現象の「シャドウ投影(影の投影)」についておさらいです。 ここでの定義は、自分の中に隠しているものが、他人に投影されて見えることとします。 投影されて見えているもの(嫌いな相手のイメージなど)「シャドウ投影」が単に「シャドウ(影)」と呼ばれることもあります。鏡に映った「顔の鏡像」を見るとき単に「 […]

  • 2018-07-23

カウンセリングでなにを話すの?

たいていは問題を話すことができません。 「針が刺さって痛い」と言うことができずに、「となりにハリネズミ君が引っ越してきたのは間違いだ」という話をします。 「間違いだ」「正しくない」「けしからん」「バカだ」「どうしようもないね」とは言えますが、「痛い」とは言えません。 言えないから痛みを解決できないの […]

  • 2018-06-28

「無意識」の結果が「意識」に現れる

20世紀の三大発見の1つが、「無意識」だそうです。その言葉はほとんどの人が知っていますが、その意味はほとんどの人が知りません。なんせ、無意識ですから。 「自動車の運転で無意識にウインカーを出す」みたいに、意識が自動化したような無意識もあります。これは分かりやすいです。何が起こったか、振り返って自覚す […]

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