ドキュメンタリー映画『プリズン・サークル』を観ました

心理セラピストの映画紹介

仮設の映画館というサイトから映画『プリズン・サークル』観ました。刑務所の中で行われている集団療法的な実践事例のドキュメンタリーです。

似たようなプログラムを経験してきた私にとっては、懐かしくもイライラする映画でした。その理由は、映画の主題からは外れてしまうのですが・・・

いいなと思ったのは受刑者に焦点を当てていて、スタッフや専門家のインタビューがないこと。

感想の会などでも話されていましたが、映画に登場する受刑者たちの回復プロセスは、受刑者以外にもあてはまる一般的なものです。

逆に残念なのは、質問の仕方、ロールプレイ、エンプティチェアなどスタッフの手法、テクニックみたいなものが見えること。そこが見えないとプロセスのことが分かりにくいので映画としては仕方ないのかもしれませんが、手法名を字幕で出すなんてのは要らないと思いました。(刑務所だからこそ生まれた技法ではなくて、寄せ集められた技法はとくに)

いま、セラピー手法が「やり方」として形骸化して広まっています。私のところへきたクライアント(来談者)も「あ、それやったことがあります。ぜんぜんダメでした」と言います。つまり手順として覚えてしまった心理支援者が急増中ということです。

※クライアント(来談者)側を体験せずに手法を学ぶ人が増えてる。映画の中のスタッフがそうだとは言いませんが。

映画の主題ではないけど、そんなことも考えてしまいました。

似たようなこととして、昨今、コーチからコーチっぽい質問をされるのが嫌だという声が増えています。つまり「やり方」のコピーが広まっているってこと。

この映画で、人(受刑者)を見るのか、それとも手法を見るのか。自分を見るための映画として観るか、人の助け方の技法の参考として観るか。

技法をコピーして届ける「専門家」(手法屋さん)になりたい人はたくさんいます。私はそうなりたくないのだなと思いました。

映画を観て、支援員になりたくなる人よりも、受刑者と同じ立場でプログラムに参加してみたいと思う人が多くければいいなと思います。

私は心理セラピストですが、かつて似たようなプログラムに参加者側として参加して学びました。

この映画を観る人たちの多くが、人の支援のしかたではなく、自分を通して観てほしいなと思います。

私はこの映画を観て、懐かしさと悲しみ(イライラ)を感じました。

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