ウツ病の人は笑わない!?

数年前に、こんな言ったら世間から叩かれそうで言えなかったこと、今なら大丈夫かもしれないので書いてみます。

「新型ウツ」という言葉が流行ったことがあって、マスメディアにこんなような事例と記事が載せられていました。

A君は ウツ病 の診断をもらい会社を休職しました。それなのにお出掛けして、満面の笑顔の写真がSNSに上がってる。仮病のようなものではないか。社会にとって迷惑だ。本当のウツ病の人たちにも迷惑だ。

その当時、私は当事者を何人か知っていて、その中にはそのような取材を受けた人もいました。

精神医学の研究が進めば誤解が解けるとかの前にですね、人を人として見たら変な話だと思いませんか?

ウツですよ。気分が落ち込む病と闘ってます。気分を回復しようとしますよね。笑えるときには笑いますよ。笑顔になれそうなことをして、笑顔になれたら笑顔になりますよ。

当時のウツ休職者たちは人事部から「旅行にいくな」「元気そうにするな」「ウツ病らしくしててくれ」と指示されていました。

旅行に関していうと、こんな人がいました。「私、旅行してくる」と言ってある地方を回っていました。そして、「ついでに伯母様に会ってくる」と言っていました。実は旅行の本当の目的はその伯母に会ってお礼を言うことでした。それはその人が、自分は自殺するかもって思ったから思いついたことでもあり、また自殺の前に何か大事なステップを置くことで生き延びるチャンスを作っているということでもありました。「旅行してくる」と言ったときのその人は、もちろん笑顔でした。

笑顔の人は苦しんでいない!? カウンセリング室でも苦しみを持つ来談者の笑顔をよく見ますよ。

苦しんでいる人たちに笑顔を禁止したり、笑顔を強要したり、私には社会の反応が病的に見えます。

今でも、この手の話をすると叱られることあります。

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

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