映画『えんとつ町のプペル』を観ました

心理セラピストの映画紹介

賛否の別れている『えんとつ町のプペル』を観ました。

私はイントロのお化けが踊るシーンが好きです。

私は肯定派からはアンチと思われ、アンチからは肯定派と思われるでしょう。

細かいところに個人的に良いテーマも見つかりましたが、全体のテーマについては、うーんどうだろうなあと。

私がアンチなのは、称賛しなければいけないという同調圧力みたいなところでしょうか。そのあたりについて書いてみます。(この映画の好きなところは、私にとって大切なテーマなので、ここには書きません)

実社会で異端を実践してきたり、保守と闘ってきた人たちは、あんな栄光を得ていないことが多いです。そんなコメントに対して、「そんなネガティブなこと言うなよ」「未来を信じよう」などと言う人が減るといいなと私は思ってます。未来を信じてないと勝手に決めつけるその態度が挑戦者を殺すのだと思います。

現実は、もっともっとかっこ悪くて、苦しみに恥が追い打ちをかけて、家族を泣かせて、社会から嫌われます。誰もが触れたくない世界を生きています。じっさいにその世界を生きてる人が、映画で描かれてるのを観て勇気をもらうかは、人に依るってとこでしょう。

どちらかというと、実践に近い人ほどアンチになる。

私も、実世界で私が殴られたときに立ちはだかって代わりに殴られてくれた人からは勇気をもらいましたが、こんな映画からは勇気はもらいません。そんな人がいることは不都合でしょうか?

くじけそうな人に対して、私なら、この映画を勧めるよりは実話を話します。もしかしたら、希望の実話を持たない人が映画を勧めるのかしら。

どちらかというと実践に近い人ほどアンチになる、としたら気になるキャラは…

えんとつ町ではアントニオ。アントニオは紙芝居ではなくて、ホンモノを求めているのでしょう。

この映画を観てアントニオを愛せる(尊敬する)人が増えるのなら、人気キャラ投票でアントニオが主役を超えるなら、いい映画だと想うけど。たぶん多くの観客は上から見下ろして、彼みたいな人がいたら変えてあげようと思う視点に立つでしょう。もしくは、「この作品を素直に称賛できない人は信じる力を失った人だ、諦めた人だ」みたいに思わせるキャラづくりになっている。それは私の知る現実とは異なります。かつて挑戦して折れてしまった人たちのおかげで、今の現実がいくらかマシになっている、チャンスが残っているのだと実感します。

私は、情を守ったり、自分らしさを貫いたり、人をかばったりしてボロボロになって、トラウマになったりパニック症になったり自殺したりした人たちを知っています。その人たちは諦めました。諦めるまでやってくれたことに感謝です。「あの人たちは諦めたのだ。諦めない人が世界を変えるのだ」というのは折れるまで実践に参加しなかった人たちの言葉だと思います。諦めたとかいうほど単純な世界ではないです。

この映画が増やすのは、新しい世界に向けて行動を起こす人たちなのか、他人に「信じろ」とか「この映画を観たほうがいいよ」と言う人たちなのか。実際に行動している人たちは他人に安易に「しろ」と言わないと思います。他人を動かそうとするか、自分が動いてみせるか、です。私も分析するなら、本当に信じて自身の実践までいけない人が、他人に信じろとか映画を観ろとか言うのだと思います。

行動せずに、信じて、人に信じろって言うのは楽ですよ。信じてる人はカッコよくて、実践している人はカッコ悪いです。

現実はもっとかっこ悪くて…と先に書いたけど、それを描いているのがゴミ人間でしょう。大事なものを諦めずに探しているから、臭くなる。これは現実世界でまさに起きていること。

それを描いたからといって、ゴミ人間への仕打ちが減るのであれば、多くの人に観てほしい良い映画だと思います。

この映画を嫌う人たちに対して「心が汚い人は見ないで」などと言う人たちがいるらしい。その風潮をみると、この映画によって、ゴミ人間に「汚いから消えてくれ」と言う人が減るわけでもなさそうに思います。

人々に感動と苦痛をあたえ映画といったところでしょうか。

苦痛を感じた人たちに、「あんたのためだ」と言うのだけはしないでほしいと思います。

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