技法・アプローチ

特定のメソッドや流派を過信することなく、流派の異なる複数の師匠、意見の異なる複数のスーパーバイザーから学んでいます。

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心理カウンセリングの基盤(無意識を扱う)

CBT基本モデル

お悩みの場面について、何を考え(認知・自動思考)、何を感じ(感情・身体)、なにをしたか/しなかったか(行動)といったことを振り返ります。

これによって、お悩みを具体的な場面の現象として主観的かつ客観的に捉えます。

ご自身がなんで困っているのかを、現象として自覚して語れるようになります。

脚本分析

「いつもへんな異性と付き合う」「いつもチャンスを逃す」など、人生で繰り返されるパターンを分析します。そこでは、交流分析の脚本分析を現代風に応用しています。

脚本分析はクライアントがどのように人生を変えたいのかを話し合うのに役立ちます。

Kojunのカウンセリングやセラピーは、人生や生き方を変えることを狙います。

中核信念/スキーマ理論

脚本分析などにより、意志の力で変えることのできない独特の認知・自動思考、無意識的パターン、その根源にある生き方のルールが見つかることがあります。

「戦え、戦え」「自分は大切ではない」「自分の判断より他者の承認」「幸せになるのは悪いこと」「感謝したら負け」などです。

それらは、CBTでは「中核信念」、スキーマ療法では「スキーマ」、交流分析では「禁止令」、再決断療法では「早期決断」など様々に呼ばれます。

ですが、実際には教科書に正解はなく、クライアントの中から発見されます。

これらは意識的に変えることが出来ず、変えようとするほど強まってしまう努力逆転の性質を持っています。すなわち、気づいただけでは治りません。

それは深く刷り込まれているからと説明されることが多いですが、Kojunのクライアントではとても大事な何かを守っている場合もあります。

単なる強く刷り込まれた条件反射ではないといあ意味で、Kojunはその正体を「the hidden」と呼んでいます。

つまり、カウンセリング(心理相談)では中核信念やスキーマあたりまで仮説を見立て、心理セラピーではもうひとつ奥の「the hidden」などを扱います。

中核信念やスキーマは心理セラピーのターゲット(なにを変えたいか)決めに役立ちます。これにより、短期間に変化が起こります。

参考記事:「交流分析+実存療法」による 心理カウンセリング

抑圧理論

「なぜか嫌いな異性と付き合ってしまう」「したほうがいいと分かっているのに出来ない」「大切な人と喧嘩してしまう」というような場合、意識と行動が食い違っているわけですから、意識とは別に自分の行動を支配するものがあるということです。それを「無意識」と呼びます。

しかも無意識の中のそれは、ちょっと触れがたいものと関係しているということです。

抑圧とは無意識にある思考や感情が意識化されるのを妨ごうとする心理作用のことです。

心理相談に来るような人は「そんなことありません!」とあからさまに抵抗することは少ないですが、自分でも気づかない、自分でもよくわからないというような無意識があります。嘘をついているとか、隠しているというのとはちょっと違います。触れ難いのです。

カウンセリングでは、お悩みの原因として「無意識に何かあるね」というところまで掴んでいただきます。

抑圧を解く作業は、通常は心理セラピーで行います。

深刻なお悩みの解決のためには、抑圧が解ける必要がある場合が多いのですが、Kojunのクライアントは率直に触れてゆくことが多いです。(なんでもかんでも抑圧を解くわけではありません)

クライアントの抑圧を解くのはセラピストの知識ではなくて在り方なので、セラピストとの相性があります。

見たくないものを見るということを心地よく体験するためには、セラピストを選ぶ必要があります。

抑圧が解けたときに、零れ出るものがありますから、それを受け取れるかどうかは知識ではないのです。

愛着理論/対象関係論/安心安全基地

中核信念/スキーマが悩みの原因である場合は、それらを手放す心理セラピーが適応します。

しかし、逆に足りないものを取り入れる心理セラピーが必要となる場合もあります。それが愛着や対象関係に関するものです。

しかし、多くのクラアントは両方が思い当たるため、中核信念/スキーマから扱うのがよいか、愛着/対象関係から扱うのがよいか、カウンセリング全体を通して判断することになります。

生まれたての赤ちゃんのように個体としてまだ不安定な部分が残っている場合とでもいいますか。

愛着に関する場合はじわじわと注入する、分離個体化に関する場合ならグレーゾーンの痛みを包む、ピンポイントに不安定な場合は失われたピースを見つける、というように回復プロセスには個性があります。いずれにしても、矯正という考えではうまくいかないものです。

悪い意味での依存になる甘やかしではなく、しかし安心安全基地となるものを体験することが必要となります。あるいは与える側としての体験が回復を促す場合もあります。

また、Kojunは安心基地(痛みや不安を聴いてもらえる、情動調律してもらえる場や人)と安全基地(探索活動を支える、裁きから守られる隠れ家)を区別して捉えています。

※愛着のセラピーは、アシスタント手配の都合でスケジュール調整が難しい場合があります。

解決志向/ブリーフセラピー

心理セラピーをするにあたっては「どうなりたいですか?」を必ず尋ねます。どうなるとよいのか(解決像)を描くことは、なにが苦しいかを言うこととは別のことで、それをソリューション・フォーカス(解決志向)と言います。そういう意味では、Kojunのセラピーは解決志向であり、クライアントもその問いに必ず答えます。(うまく言葉にできないことはありますが、それは心理カウンセリングで扱います)

解決志向と訳されますが、Kojunはこれを「原因は見ない」とは解釈しません。解決のために必要な原因は扱います。

根本原因を扱わないことで浅く速く解決するとか、過去から逃げるための解決志向ではなくて、上述の抑圧を解くために解決像が必要なのです。

ブリーフセラピーとは、短期療法と訳されますが、扱うテーマに軸足をおくことで、結果的に短期になるというような意味だそうです。認知行動療法のような浅層のものから、短期力動のような深層のものまで含まれますので、ブリーフセラピーという言葉がどんなセラピーを指しているかは多様です。ブリーフセラピーという手法があるわけではないと思うのがよいでしょう。

心理セラピーで使う技法(感情を扱う)

1回のセッションの中で複数の技法を使います。

マインドフルネス

セッションの始めに沈黙の時間をとることがあります。そこで、必要に応じてマインドフルネス誘導をします。

マインドフルネスは方法というよりは状態のことです。焦って大事なことを見逃さないように、自動修正せずにありのままにご自身を観察できるように、いったん立ち止まります。

あえて仏教瞑想用語を使うなら、先を急がずに立ち止まって観る「止観(しかん)」や、ときには矛盾した複数のことにも心を開く「放心」を実現します。

Kojunはマインドフルネスを日常に取入れており、数年間のグループセッションでマインドフルネスや求心の誘導を数十回は行っています。

プラムビレッジ僧侶や脳科学の研究講演などからも影響を受けています。

フォーカシング

セッションの中盤では、自分の隠れた気持ちなどに気づく、大事なものをたとえ言葉にならなくても捉える「求心」のプロセスにフォーカシングの作法を借りることもあります。

具体的には、モヤモヤとかザワザワに対して仮の名前をつけたり、共鳴させたりするイメージ手法です。

仏教瞑想用語の「求心」は先述の「放心」と対となる言葉です。

マインドフルネスは自動反応を手放すことだとすると、対してフォーカシングは自動反応を増幅して捉えるという感じでしょうか。

エンプティチェア

椅子を並べてクライアントの記憶の中の人物などと対面するなどのイメージワークです。

セラピールームの例(空の椅子)
クライアントの反応に応じてセラピーを組み立てる必要がありますから、手順マニュアル化ができません。手順マニュアル化できないので、再現テストができず、アカデミックな研究対象になりにくいものです。

もとは実存主義のゲシュタルト療法の技法で、セラピストとクライアントの組み合わせによってプロセスも結果も異なっていきます。

ゲシュタルト療法

要素に分解するアプローチとは別に、全体をまるっと捉えるワークも行います。

図地反転

ルビンの壺

参考:ゲシュタルト療法の関連ブログ記事

再決断療法/スキーマ療法

あえて大雑把に言うとですが・・・

TAゲシュタルト療法の一つである再決断療法は、力動アプローチやゲシュタルト療法をベースに、その成り行き任せなところを改善すべく、TAの分析により早期決断(中核信念ともいえる)の見立てを取り入れたもの。さらにはCBTのケースフォーミュレーションを取り入れた実践もある。

スキーマ療法は、CBT[1]認知行動療法をベースに、その深層心理を扱えない限界を超えるため、自動思考の奥にあるスキーマ(中核信念ともいえる)の見立て、力動アプローチやゲシュタルト療法を取り入れたもの。

これらは同じ山を反対側から登ってきたもので、やっていることはほぼ同じか、かなり似ているかと思います。

コーラとペプシは同じだと言ったら怒る人もいますが。

前者は深いところから始め、後者は検証しやすいところから始めたと言えるかもしれません。

自動思考や反応パターンの奥にある深層心理を仮説特定する点も似ています。それはスキーマ、中核信念、早期決断などと呼ばれています。その具体例は理論によって異なりますが、クライアントのお悩みを扱えれば何でもよいと思います。

Kojunのセラピーでも、原則として深層心理にあるスキーマ/中核信念をターゲットにします。

ただ、スキーマや中核信念は教科書に書いてあるそれではなく、クライアントの中にあるそれを見るスタイルです。そこがセラピストとしての特徴になります。

短期力動療法

無意識の力、葛藤、防衛、反復されるパターンなどを力学的なアナロジーで捉える点で、短期力動療法の流れを汲んでいます。変化を起こす力や、変化に抵抗する力のようなものの性質を理解して、むやみに正そうとせず、解いてゆきます。

[目的]精神分析と同じ深さのプロセスをより促進的におこすことで、同じ効果をより早く患者にもたらす。つまり、症状の解決にとどまらない、性格や自我機能の永続的な変容をめざす。

『心理療法の交差点2』第一章 短期力動療法とは(妙木浩之)

問題を焦点化する(解決したい悩みを明確にする)ことで早い効果を実現するものですので、動機づけが高く、感情体験を避けなくてよいクライアント向けです。

短期力動療法の平均セッション回数は10~15回だそうですが、Kojunのセラピーは1〜5回くらいです。

感情処理

認知的技法が通用しないケースで、比較的簡単なケースでは、「抑圧された感情」を解放することで、心の足枷を解いてゆきます。[2]「劣等感」「罪悪感」「見捨てられ」「支配される」などをテーマとして人類共通の基本感情「悲しみ」や「怒り」を扱うことが多いです。

深い悲しみに気づいて流せなかった涙を流す(カタルシス)とか、あのとき言えなかったことをイメージワークで言うというようなことです。

たとえば、対人不安の原体験(虐め被害)をイメージワークで再現して、そのとき加害者に媚を売っていた傍観者たちに対して「おまえら卑怯だぞ!」と気持ちを吐き出すと、永年悩んだ対人不安が解消したりします。これは対人不安の原因が「人は恐い」という間違った信念であるというよりは、かつて虐められた自分を許せていないことが原因であるケースの例です。

感情や葛藤を直接的に扱うため深い変化が得られます。ですが、未完了の感情を扱うことはご自身にとってかなりの冒険となりますので、自分にとって信頼できるセラピストと出会うまでに時間がかかることが多いです。

力動アプローチや感情処理は、抑圧された感情、葛藤を直接に扱うため、「セラピストの知識」よりも「セラピストの生き様」が影響します[3]クライアントの心を開き、勇気を与えます(代理強化)。

また、「馬鹿にするな!」が怒りではなく恐怖感情(劣等感)である場合を見抜く、涙が悲しみではなく怒りの抑圧である場合を見抜くなどの独特のセンスがセラピストに要求されます。

これは感情の共感的な理解とエポケー(判断を手放すこと)の両立という、心理学の知識とは違ったものです。

ありがちなのは、感情を出させようとセラピストが頑張るというパターンです。手法にクライアントを合わせるのではなく、すでに出ている感情を使うようにします。すでに出ているといっても、泣くとか怒鳴るというように表面に出ているわけではないので、Kojunはエンパスを使います。

そのため「誰がやっても同じ結果」となること[4]手順が標準化されていて再現性がある。「科学的」とされる技法はこちらです。を好む医療や行政モデルなどではあまり行われていない印象です。

たとえば、暴力被害のテーマの場合、暴力現場で痴漢や加害者と実際に拳を交わせたことのあるセラピストのほうが上手くいきます。涙と再生のプロセスは、大事なものを失ってきたセラピストのほうが上手くいきます。

狭義の精神分析(中立、客観的、治療構造以外の接触なし)が「そっと秘密の箱の蓋を開ける」、多くの感情処理セラピーが「感情を出させる」ようなものだとすると、とくにKojunのセラピーでは出てきた感情の救済に重きをおきます。

感情を出すことだけでなく、感情が出ないことも重要な意味をもつことがあります。(インパス焦点化)

感情を扱うというのは、「感情を出す」だけでなく、「本当の気持ちに気づく」「感情の善き側面を使う」というような展開になることも多いです。[5]この要素は感情焦点化とも言えるかもしれません。

感情を高ぶらせるセラピーはクライアントに負荷がかかると批判する専門家もいますが、Kojunのセッションでは暖かい場となることが多いです。(⇒Kojunセラピー体験者の声

参考記事:「感情力動アプローチ」による心理セラピー
参考記事:精神力動アプローチは呪術儀式みたい!?

身体性も扱う

ワーク中にタッチ技法や動作指示があります。

とくにセラピストがクライアントの身体に触れるタッチ技法は、「誰がやっても同じ結果」とはなりにくいです。人に触れられるのが苦手な人から「あれ、あんたなら大丈夫だ」と言われたり、「暖かいものが流れ込んでくる」と言われるくらいの相性が理想です。

愛着不安定やショックトラウマ(広義PTSDなど)に関しては、このあたりが重要になってきます。

また、クライアントによっては、エンプティチェアと組み合わせて簡単な身体動作を取り入れることもあります。

大雑把に言うと、西洋文化のメインストリームでは、心、精神、魂は紙に属すウrものであり、死後、天国に到ることができます。一方、身体は本能的、動物的であり、不浄なもの、下等なものであり、精神の下僕とされてきました。これがある意味、身体面をもっぱら扱う主義治療が、ともすれば心理療法側からは「劣ったもの」とみられる風潮の所以と言えるでしょう。
(中略)
そして近年は、タッチに関する神経生物学的な機能や心理学的な意味の実証的研究が数多く蓄積されてきたため、(後略)

『ソマティック心理学』久保隆司

想像エクスポージャー

ショックトラウマ(単発の出来事によるトラウマ、広義PTSD)では、語ることによる癒しをワークします。その癒しとは、PTSD等に有効とされているPE(持続エクスポージャー法)の一部である想像エクスポージャーで促される記憶の再整理や馴化に近いでしょう。PEは実証的な手法なので、その手順のベストプラクティスが示されていて、Kojunも参考にしています。

ただし、KojunのセラピーではPEのように計画的に継続セッションを繰り返すわけではないので、ちょっと良くなった感じを大切にしてさらにプロセスを進めるかはクライアントに委ねられます。比較的軽度なもの、時間が十分に経過しているものは一回のセッションで解消することもあります。

また、このような思い出す/語ることによる癒しが可能なのは、出来事の直後ではなく、ある程度の落ち着きを取り戻していて、現実生活のなはである程度の暴露による馴化が進んでいることが前提です。時期尚早だと、過剰な負担となりますのでお勧めしません。

Kojunの心理セラピーでは、クライアントがまるでトラウマ処理の手順を知っているかのように想像エクスポージャーと同様のプロセスを進めます。このときKojunはPE手順や悲嘆プロセスを意識しながら見守っていることが多いですが、手順指示が少ないので、もし誰かが見学したら傾聴カウンセリングをしているように見えるでしょう。ですが、プロセスの進捗やひっかかりを観察しています。

クライアントが行詰ったら、ヒントを出します。ヒントというのは、「怒りとは攻撃ではない」とか「故人とお別れすることは忘れることではない」とか「思い出すことは、もう一度傷つくことではない」などの認知修正やリフレーミングです。

さらに、死別などの重要な他者が関与する場合は、その人物との対話のイメージワークなどを取り入れて、想像エクスポージャーに統合します。たとえば、「私は幸せになってよいですか?」と故人に尋ねるイメージワークなどです。イメージワークの組み立ては、クライアントが想像エクスポージャーで語った言葉から浮き彫りになる、クライアントにとって最も大切なことを扱います。

また、暴力被害トラウマの場合は、バウンダリー(自分を守る心理的城壁)を修復するために、怒りのワークや、ドラマセラピーを取り入れて、想像エクスポージャーに統合します。

Kojunを訪ねて来るのはたいてい標準的な方法だけでは困難なクライアント(いうなれば、トラウマが解消してはいけない理由がある人たち)ですから、動物的なショック体験だけでなく、人間関係や社会性の葛藤を扱うワークも取り入れて、オーダーメイドの統合アプローチをセッション中に作る必要があるのです。

その他のイメージワーク

簡易ドラマセラピー、インナーチャイルド/セルフリペアレント、系統的脱感作を取り入れることがあります。

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