- 2024-11-15
誰からも理解してもらえないということ
心理セラピーのクライアントの多くが言うキーワードに「誰からも理解してもらえなかった」というのがあります。理解されない、誤解される、というのは人の生きづらさの根底にあるものだと思います。 理解されないことの恐怖 理解されないということは恐怖でもあると思います。それを極端に描いてみましょう。 たとえば、 […]
心理セラピーのクライアントの多くが言うキーワードに「誰からも理解してもらえなかった」というのがあります。理解されない、誤解される、というのは人の生きづらさの根底にあるものだと思います。 理解されないことの恐怖 理解されないということは恐怖でもあると思います。それを極端に描いてみましょう。 たとえば、 […]
ゲシュタルト療法に限らないのですが、似たような心理セラピーを体験した人から「考えないで、感じてください」みたいなことを言われて困ったという不満を聞くことがあります。 現象学ってなんだ ゲシュタルト療法は現象学を背景にしていて、次のようなことを重視しています。(用語は私なりに分かり易い言葉に置き換えて […]
これについては混乱があるようですので、私の意見を書いてみます。 PTSDとASDの区別 まず、PTSDは時間の経過とともに自ずと解消されてゆくものではないのですが、それはいわば定義のような側面があります。自ずと解消してゆくものは急性ストレス障害(ASD)と呼ばれて、区別されています。つまり、「PTS […]
自分の「怒り」の感情に悩んでいる場合、怒りを抑える方法に関心があるかもしれません。一方で、抑えても根本解決になりそうにないので解放したいと考える人もいます。 手法はどちらもあります。どちらが正しいかというよりも、「解放する」とは何か、「抑える」とは何か、を知ることが実践のポイントとなるように思います […]
「レジリエンス」という言葉があります、困難に対して柔軟に対処する能力というような意味です。折れにくさですが、びくともしないということではない。最近また対人支援の世界ではよく聞くようになりました。 これはサバイバーの目指すところでもあり、確かにクライアントが回復すると「ちょっとやそっとのことでは凹まな […]
心理セラピストやカウンセラーに分かってもらえた感じというのは、どこからくるのでしょうか? いくつかのパターンを挙げてみたいと思います。 複雑な話を理解してもらえた これは、どちらかというと、ちゃんと聴いてもらえたという感じかもしれません。人に相談しても、問題の本質が理解されなかった人が、やっと理解さ […]
私は日本でまだポリヴェーガル理論が広まっていなかった頃から、当時ひっそりと開催されていた講座などに参加して学んでいました。ですので、ポリヴェーガル理論に親しみを持っています。ポージェス博士のメッセージにも賛同するものです。私のトラウマ当事者、サバイバーの声を代弁する「正そうとしてむ上手くゆかない」と […]
原因は見方で変化する 自分が悪いのか、相手が悪いのか、相性が悪いのか、境遇が悪いのか、そういうのは見方で変わる部分があります。 ルールなどを決めれば、ルールに反した方が悪いことになりますが、それだって事情によっては微妙であることがあります。 雨の日に出掛けてずぶ濡れになってしまった場合、雨が降ったの […]
私は若き頃に、クジラの声や海の音を収録した環境音CDを購入したことがあります。 ブクブク泡のおとやキューというクジラの声などに聴き入ります。それは私が聴きたかった音でした。 ところが、そのCDは編集のつなぎ目で、フェイドアウトもせず、ブチっとカットして継ぎ接ぎしているのです。 環境音が不連続にぶった […]
「愚痴を言ってても始まらない」という状況はあるかと思います。さてどうするか。 愚痴が当たってる場合 これは「分かって欲しい」という欲求かと思います。で、誰かに聴いてもらっても愚痴がおさまらないとしたら、自分の中に「自分を責める自分」がいるのかもしれません。 つまりケリがついていないから愚痴なのではな […]
プレイセラピー風なワークで、物語をつくるようなものがあります。私は写真カードなどを使います。 自由のワークをすることもあります。 自由のワークの場合は、自分の人生を物語るというわけではなく、どちらかというと自分とは関係のない物語を作ってもらいます。自由に創るということに重きを置きますから。 自由だか […]
たとえは、他者のある言葉に対して過剰な反応をするなど。そのことに気づいているという状態やそのスキルは重要です。 心の課題の克服の流れ フェーズ1 まず自分の反応パターンに気づきます。これはメンタル不調のようなものどはれば、いつもの自分と違うという異変に気づけばよいのですが、人生レベルで長期化した問題 […]
クルト・レヴィンという社会心理学者が物理学から取り入れた「場の理論」について、私の実践的解釈を紹介したいと思います。 場作りの「場」 グループワークや会議などで、「場作り」が大切とされます。しかし、なんとなく雰囲気のことと思っている人が多いかも知れません。 また、社風や虐めなども「場」の問題でしょう […]
私は自然科学(と科学哲学)を学んだことがあります。そんな人に心理を扱えるわけないと言う人もいますが、物理化学の出身の心理の専門家はけっこういます。 心理セラピーを学ぶ人たちに興味をもたれる反還元主義について書いてみます。 還元主義の限界 還元主義とは部品に分解することで理解できるという考え方です。正 […]
「虐待が連鎖しないことは研究によって明らかになっています」などと言われますが、「虐待の連鎖」を安易に否定するのもどうかと思います。 なんのための議論なのか 多くの人は「親のせいなのか?」という関心があるようですが、私たちセラピストやクライアントが興味があるのは「虐待をやめるための心理セラピーにおいて […]
トラウマの心理セラピーなどで、出来事想起をしたり、イメージワークをしたりするときに、入り込みすぎしまうことをオーバーエンゲージメントなどと言います。逆に体験から距離をおきすぎてワークにならない状態をアンダーエンゲージメントと言います。それらの間でイメージワークをするわけです。イメージワークに限らず、 […]
言葉の意味は恣意的 「自己肯定感」という言葉が一人歩きして、一部では己惚れていたり、反省がない、努力をしない人のことと思われたりしているようです。 また、ある心理セラピストは「自己肯定感は無条件の自己肯定である」とか言いますが、別の人は「いやいやそれは「無条件の自己肯定」と呼ぶべきだ」とかの意見があ […]
クライアントが認識を避けていることを認識するように促すことを直面化と言ったりします。 たとえば、「あなたは自分に嘘をついてるのではないですか」みたいなことですね。そんなぶっちゃけるかどうかはたもかくとして。 率直な言い方のことではなくて内容のことです。遠回しに言ったり、やんわりしてても直面化です。 […]
他者の態度が失礼とか冷たいとか感じる原理については様々な可能性があります。 たとえば、過去に経験してきた別の他者を投影しているとか。あるいは内なる隠された自分を投影する場合もあります。 もちろん、相手が実際に失礼な場合もあります。(笑) ここでは、情報科学的な仮説を述べてみましょう。 再帰性感覚入力 […]
Kojunがクライアントやサバイバーにお薦めする書籍などです。 セルフケア 『自律神経にやさしい音楽』(音楽) by 広橋真紀子 サンプルを聴けばわかります。苦しみの底からよちよち歩き始めるときによいです。瞑想ガイドがなくても、自分と音楽に耳を傾けていれば、ちょっぴり存在できます。 「Progres […]
心の中身について、解決に時間のかかるものもあります。恐怖症や体験的技法を用いた広義トラウマの解決などは比較的短期間で解決します。 「ゆっくりやりましょう」は時間をかけた方がよいケースです。たとえば、うつ病などは急いで治すよりも時間をかけたほうが再発防止になると言われています。ですので、早く治そうとし […]
- protected -