プロフィール
心理セラピスト Kojun
主な活動


心理相談/心理セラピー
心理セラピーでは体験的技法/イメージワークを行います。「精神的に自由になりたい」「誰にも理解されなかった」「存在したい」という相談が多いです。
グループ・セッション
参加者の要望に合わせて臨機応変にワークを組み立てることが多いです。コロナ禍前に100回以上イベント開催しました。心理セラピストとしての特徴
- 「当事者を診る専門家」ではなく「当事者が観る世界の専門家」。(サバイバー当事者たちに育てられたセラピスト)
- 感情処理/エンプティチェア/写真カードなどの体験的技法/イメージワークを使う。(深い体験が必要なクライアント向き)
- ぬいぐるみを持ち歩く。

クライアントの感想より
- 「誘導もない、否定もない、隠す必要もない」
- 「言葉にならない感覚も丸ごと受け入れてもらえる」
- 「静かな情熱をもって、クラアントにかかわる方です」
これまでの歩み
当事者コミュニティとの出会い
成人すると、コンサル先の経営者/任侠たちに呼び出されて悩みや葛藤を聴かされて、膨大な時間の傾聴訓練となる。
生きづらい性格・行動パターンを持つ人々(のちに「愛着障害」「複雑性トラウマ」「不適応スキーマ」等と呼ばれる)を多く惹きつけ、共に生き、その独特な葛藤、傷つけあうシナリオ、奇妙な人生の顛末に精通する。その当事者の多くが少し改善し、「自分は人を傷つけてきた。ありがとう」と言って去ってゆく。


精神疾患患者(うつ、双極症、統合失調症、強迫的性格、易怒性など)約50名のグループ自習活動の進行役リーダーを務める。医学的な病気と心の病の違いを感じ分けるようになる。
サバイバー当事者が集うワークショップや住居等のコミュニティに出会い、自傷傷、折檻傷、心の傷のある老若男女、自分と向き合い始めた良性サバイバーたちに接触し、その強さと優しさを知る。
自身のエンパス的感受性のコントロールが可能になり、他者の皮膚の斑点や腫れを見ても自分の皮膚に反映しなくなる。(クライアントの隠れた/深い感情が、身体感覚として表れることは今でもある)


自助グループの先駆け Attitudinal Healing2 (当時は創始者ジャンポルスキー博士がご存命)に出会い、そのファシリテーターとなる。プロセスや当事者を信じて見守る姿勢を学び、後のグループセッション/個人セッションの基盤が出来る。
臨床家たちから「よい心理セラピストになる」と言われ、体験的技法の心理セラピー(愛着理論/TA・ゲシュタルト療法/感情処理法/簡易サイコドラマ/短期精神力動/脱感作など)を4人の師から学ぶ。自助グループを兼ねた自主トレーニング会で、生々しい実践を学ぶ。

虐待連鎖から抜け出そうとする人、家族への暴力をやめたい人、人や団体の心理的支配から脱出を試みる人、暴力を受けるマイノリティ、強い怒りが込み上げてくる人などに心理支援を提供する。
開業してクライアントと歩む
2015年に心理セラピストとして開業。予算のないクライアントたちのために超短期療法を実践する。アダルトチルドレンや暴力トラウマを主として、「誰にも理解されなかった」という相談者に好まれる。
「大学で学んだ臨床心理士だけが心理支援できるのだ」と大学教授が激怒し、心理療法研究会への参加を断られる。一方で、「大学教授や臨床心理士のカウンセリングは自分に役立たなかった」と言うクライアントたちの声とも出会う。悩みを解決したクライアントたちからは「はじめて納得いくセラピーに出会った」「必要な人たちがいますから、絶対に続けてくださいね」と言い残される。3 学者先生の排他的権威を信じるか、クライアントの主観的な体験を信じるか。
一方で、臨床心理士養成にも携わる一部の先生たちから秘かに応援されるようになる。
基本的にはクライアントを信じつつ、学術寄りの講座等にも参加を続ける。(当時は未だオンライン講座はなかったが、NPO等が前衛的な医師等を招いて対人支援職向けの講座を提供していた。また、内容は臨床心理学だが参加資格制限のない講座も見つかった。それらの講座や学会イベントでは快く質問や相談に答えてくれる先生たちもいた)
精神医学も臨床心理学も役に立たず、当事者共同体のなかで回復した人たちがいます。高卒のカウンセラーとの出会いに救われた人もいます。私もその一人。草の根の当事者共同体がなければ、私も命を落としていたでしょう。臨床心理学の権威の都合によれば、当事者の力で助かった私たちは存在してはいけない、つまり私たちは人知れず死ぬべきだったということです。
大学教授や臨床心理士たちが在野育ちの私たちを嫌う背景には、彼らのたいへんな苦労があるのでしょう。自分と同じ苦労をしていない人が社会から認められるなんて許せないと言った心理士もいます。しかし、私たちも数々の(ここには書けないような、心がえぐられる)試練に傷つきながら学んできました。在野で学んでもプロになるのは1割以下です。4彼らは大学で6年間学んだと言いますが、私たちは10~20年間学んでいます。
グループセッションをはじめる
カウンセリングで独自に天然石や写真を使う投影技法(人物を石に喩えるなど)を用いていたが、完成度の高い写真カード・ツールがあることを知らされる。難民支援から始まり広く応用されている写真カードPoints of You®と出会い、そのトレーナーとして数十人のファシリテーターを育成する。


グループセッションや講座を100回以上開催/ファシリテートする。参加者に参加目的を尋ねると「Kojunさんと一緒にいる時間に意味がある」という答えが半分くらいある。


(ワークショップや講座には臨床心理士や若い精神科医も参加してきました。そこには在野差別は感じられませんでした)
社会と再会する
関連分野の専門書から数万件の専門概念データベースを構築し、認知科学を駆使して幅広い専門知識を習得する。体験から学んだことには及ばないが、知識は体験を繋げてくれる、至らなかったところを埋めてくれる。
クライアントたちからは「資格や権威はあてにならない」と何度も聞かされていたが、臨床心理学の権威主義・学歴主義による魔女狩り5が勢いを増したため、国家資格「公認心理師」に登録する。(試験成績は合格者100人中3位相当)

資格を得て参加したトラウマ/感情体験に関する実技研修では、心理士/心理師/若い精神科医が体験的バックグラウンドを持つKojunとのワークから謙虚に学ぼうとする。実践実技で緊張する彼らをなだめ、励ます。
教育、福祉などの対人支援者ネットワークに参加し、勉強会や意見を提供する。
幼少期逆境体験を持つクライアントたちに接してきたので、児童福祉に関わろうと試みるが、施設/団体の長から「(女装が)汚らわしい」「個性的過ぎて話す気にもならない」「普通じゃない人は子どもたちに害を及ぼす」「大学で心理学を専攻していない人は応募できません」などと言われ、門前払いされる。(福祉に嫌われることが判明したが、クライアントや勉強仲間には福祉関係者は少なくない)
トラウマは人の病ではなく、社会の病であることに気づき、トラウマセンシティブ・マインドフルネスを学び始める。
客観プロフィール(学歴・資格等)
学歴
- 広島大学 理学部 卒業(物性物理学・脳の神経回路網モデル)理学士6
- JAIST 北陸先端科学技術大学院大学 人工知能研究グループ 修了(認知科学・状況意味論)情報科学修士
資格
- 公認心理師(試験成績 上位3%)
- Attitudinal Healing11 Japan ファシリテーター
- Points of You Japan 認定アドバンス・トレーナー
その他の研修/トレーニング受講
- Professional Therapist Training Program 修了(10 days, JPTTA, 交流分析・ゲシュタルト療法/感情処理/愛着理論等の統合)
- Emotion-Focused Therapy Level 1 修了(4 days, isEFT認定, 感情焦点化療法)
- 医療・心理職者のためのマインドフルネス研修会 受講済み(2 days, プラムヴィレッジ僧侶団招聘/聖路加国際病院精神腫瘍科主催)
- PTSDのためのPE療法研修会 受講済み(24 hours, 持続エクスポージャー法)
- Skills for Psychological Recovery 受講済み(2 days, National Center for PTSD/NCTSN開発, サバイバー支援)


※その他、セラピストの実践訓練会、事例検討会、当事者団体のイベント、グループ療法/ワークショップなども重視。
相談業務に関連する研鑚
- グリーフケア・リテラシー検定合格(死別・喪失・悲嘆に立ち会う心構え)
- 法学検定〈基礎〉excellent合格(離婚、暴力など、様々な相談背景を理解するため)
- メンタルヘルス・マネジメントⅠ種(マスターコース)合格(職場における心の健康づくり)
- 情報セキュリティマネジメント試験合格(クライアントのプライバシー保護)
5つの学び
アンダーグラウンド/当事者共同体での学び 25%
「心理職になりたい/資格がほしい人たち」と共にではなく、「生き延びようとしている人たち」と共に心理セラピー実践を学びました。専門家の目の届かない「生活の中の当事者たち」と多く出会い交流してきました。12
当事者実践からの学び 25%
自ら実践する。喩えるなら泳いだことがある水泳コーチです。体験より先に心理学を学ばなくて、本当によかったと思います。
師弟関係での学び 20%
とはいえ、プロの臨床家からの指導も受けています。古風から前衛的まで、複数の師からSV・ライブSV・教育分析等を通して、心理セラピストの生き方を学びました。
心理系の専門書・専門研修からの学び 20%
様々なクライアントに出会いながら、必要な知識も探し求めました。「クライアントにとって正解だった」かどうかに関心があり、心理職業界でよくある「有名な○○先生が言っていたから正しい」という判断はしないのが特徴。
研修は「資格がもらえる研修」よりも「出会ったクライアントのために、必要なことを教えてくれる研修」を選んできました。
自然科学・数学からの学び 10%
心理学の統計的ではなく、医学の要素還元的でもなく、人間を複雑系として捉えています。
ヘンな訓練
心理セラピーを始めた頃、日常生活で目が合ったくらいでも周囲の人々に除反応(安心により心の蓋が開き、強い感情が一気に溢れ出すような現象)が多発しました。正しく扱えば深刻な悩みが解決する13 が、近くに素人さんがいると事態に反応して余計なことをしてしまうことも多いです。そこで、準備の整った心理セラピーの場以外でそれが起きないように、通常のセラピスト訓練とは真逆の、強い安心感を人に与えないための訓練をしました。
その他の特徴
ジェンダー・クィア
双性のジェンダー・クィア(ノンバイナリー)です。古今東西「悩み相談」や「心の儀式」を担うクィアがいました。日本の古墳に埋葬されている巫女リーダーの骨もDNA鑑定では♂と判明したそうです。KojunもPoints of You仲間からは「巫女」のような存在と言われています。
参考:LGBTQを「病気」としていた過去をアメリカ精神分析医学会が正式に謝罪
参考:Free & Equal:排除の代償(国連人権高等弁務官事務所)
人々が怖れる何か
現代社会においては、なにかと人の想像を超える存在であり、人から「頼むから死んでくれよ」「生まれてこなければよかったね」などと言われてきました。ただ生きているだけで、人から憎まれたり、「この人なら傷つけてもよい」されるかもしれない危険に晒され続けると、人の本当の心の動きが見えてきます。それは他の人には聞こえない音が聞えるようなものです。そして、そのおかげで、この世界の美しいものも見えるようになりました。人々のトラウマもまた、そのようなものなのかもしれません。
カウンセリングが面白い理由
Gallup社のストレングスファインダー®では、次のような強み特性が見つかりました。
- 着想:喩え話や仮想事例を瞬時に作り出すのが得意です。
- 個別化:専門知識よりもクライアント固有の体験を重んじる実存主義です。14
- 未来志向:心理セラピーでは過去も扱いますが、もちろんそれは未来を変えるためです。
ギャラリー
音声 – 1/fゆらぎ
動画 – Youtubeより
サバイバーへのメッセージ
今日あなたが街ですれ違った人たちの中には、人生の宿題に挑み、すでに生き方を変えた人たちもいます。綺麗な言い訳に生きるか、闇を呑込んだ感動に生きるか。選ぶ時がきます。私は、ご自身の中にある「深い洞窟」を通り抜けて、生き方を変える人たちと共にあります。
※ラジオ音声はゆめのたね放送局からの許可を得て公開しています。