実践の経緯

心理セラピー/カウンセリング

  • 子どもの頃に、心身の苦痛から必要に迫られて各種のメージワーク(脱フュージョン、二重の意識、外在化、アファメーション、瞑想など)を体験的に習得し始める。
  • 人は何故怒る必要ないときに怒るのか、人は何故人の不幸を笑うのか疑問を抱えて苦しむ。後に心理セラピストになることで、その答えを知る。
  • 20代になるとコンサル先の経営者/管理職/任侠に呼び出されて、相談相手をさせられる。今思えば、お金を貰いながらの、支持的カウンセリングの数百時間におよぶ徹底トレーニング。1
  • アダルトチルドレン等の当事者たちの日常に触れ、人生脚本(繰り返されるパターン、奇妙な生活史)を数多く目撃する。そのおかげで、後にスキーマ理論や交流分析が得意になる。
  • 心身の異変について精神科医から「歯を食いしばって頑張りなさい」と言われ、その2年後に解離症状を発症し、当時の職を失う。
  • 流行に先駆けて6人の心理士から認知行動療法を習う。また、数十人に教える。研修講師の経験があったので「心理士よりも教えるのが上手い」と言われる。しかし、早くも認知行動アプローチの限界も具体的に理解する。
  • 気分障害、様々な病態水準、脳機能障害らしき人たち(突然怒りだすなど)と交流する。狭義の脳の病気(内因性)と、アダルトチルドレン(長期心因性)の違いを実感する。(もちろん両方っぽい人もいますが)
  • 身体性エンパス体質(他者の目にゴミが入ると自分の目が腫れる、他者のアレルギー反応を見ると自分の肌にも斑点が生じる)の対処法を習得。(後に被害トラウマの心理セラピーに役立つ)
  • 当時「サバイバー」という言葉を知らなかったが、「生き延びた人」に会いたいと思い、アダルトチルドレン向けのワークショップに参加する。生きることを選びそこまで辿り着いた参加者たちは独特のたくましさを放っており、言葉を交わさなくても、ここまでたどり着いたことの驚異を感じ、「生き延びてくれたんだね。ありがとう」という気持ちが交わされる。(後に心理セラピストとなったとき、対面セッションで会うだけでワークをしなくても回復するクライアントがいることと関係していると思われる)
  • 機能不全家族/虐待サバイバーの深刻な場面を扱うサイコドラマ、ロールプレイワークに参加する。対人支援職が研修として参加する体験会、サイコドラマを学ぶためのワークショップとは次元が異なり、当事者だけが持つ力があることを知る。(「専門家が当事者を助ける」という今日推奨される世界観とは全く異なる)
  • 交流分析、CBTケースフォーミュレーション、感情処理法、再決断療法、セルフリペアレンティング、サイコドラマ、系統的脱感作法(情動心像、怒り誘発)などの体験的技法を組合せて使う統合アプローチ心理セラピーを学ぶ。実際のケースを扱う数百時間の実践トレーニングに参加する。
  • 一緒に学んだ当事者の多くが実際に回復してゆく事実から学ぶ。(教科書よりも実際を重視する現象学/実存主義のセラピーと相性がよい)2
  • 出会った人たちが雑談中に自己開示や号泣・嘔吐(除反応)を始める突発セラピーが度々発生してしまう。3 それらが起きないように、人の悩みを傾聴しないよう、共感的理解が伝わらないよう訓練する。
  • 私設心理相談室を神楽坂と目黒で開業(現在は大阪)。当時は医師や心理カウンセラーに分かってもらえず相談先を失っていたアダルトチャイルド/愛着不安定/ACEs・幼少期トラウマ経験者が訪れる。4
  • 就労が難しく予算に限りあるクライアントたちと、単回毎に深い成果を狙う心理セラピーに一心不乱に取り組む。それもあって、当初は強い信頼関係と感情処理重視の体験的技法によりセッション1回でも変容/回復のきっかけをつくる短期療法5を得意とする。
  • 犬恐怖症を理解するために自ら犬に噛まれる実験を試みる。(真似しないで下さい)
  • こじんまりと地味に開催されるトラウマやソマティック心理学の勉強会に通う。その先生たちがトラウマ・ブームで著名人になるとも知らず。
  • 権威ある専門家の対応に傷ついたり、専門機関からたらい回しにされてきた人たちから、どんなカウンセリングが必要なのかを教えられる。
  • 悩みを解決して終結6したクライアントたちが、余計に1回セッションを申込んで「必要な人が他にもいますから、心理セラピーを続けてください」と伝えにくる。
  • 対象関係論/ユング心理学的な視座のある師からの教育分析(カウンセリング形式の心理職訓練)を受ける。
  • 心理療法の研究会(市民参加あり)に参加申込みしたところ、ボスと呼ばれる教授が激怒し、関係者が困り果てて参加を辞退させられる。(参加できる学会や公開講座、相談に応じてくれる教授もいたが、大学以外で心理は学べないと信じる教授もいる)
  • 悩みを解決した当事者/クライアントたちの一部からは、大学教授などの権威者に心無いセラピーをされたという体験談7を聞かされ、権威よりも先に当事者から学んでよかったと痛感する。(水を離れて氷なし)
  • 虐待や恐怖体験を扱ってきたことから、ショックトラウマ(性被害、パワハラ被害、喪失など)の相談も来るようになる。8
  • 劇団に顧問カウンセラーとして関わり、見返りに演劇理論や訓練技法を受け取り、サイコドラマ技術を強化する。
  • 日本ブリーフセラピー協会(短期療法を学ぶ会 埼玉支部)の定例研修会に通年参加する。解決志向アプローチの一つとして、自分の実践を振り返る。
  • 少ないセッション回数への拘りを捨て、ゆっくり愛着を育てるような心理カウンセリングも取り入れ始める。
  • なにかと必要になるため、国家資格「公認心理師」に登録。(試験成績は合格者の上位3%相当9
  • 座学の心理職研修・聴講にも多く参加するようになり、当事者視点と支援者視点の世界観の違いを実感する。
  • 心理学系院卒の心理士が「大学で心理学を学んだ者以外がカウンセリングをするのは許せない」と言うのを聞き、大学で心理を学んだことを気の毒に思う。心理士たちによる低学歴カウンセラーへの陰湿な個人攻撃/嫌がらせなどの相談も受ける。(ちなみに、十数人のカウンセラーを試した私自身の経験からすると、最も役に立った3人のうち2人は高卒のカウンセラーだった)
  • 一般社団法人​TICC「こころのケガを癒やすコミュニティ事業」のトラウマインフォームド・コーディネーター認定と継続研修に参加し、さらに当事者視点と合わせて、対人援助者の勉強会等でトラウマ理解の啓発をする。
  • 「PTSDのためのPE療法研修会」に参加する。これまで暴力被害トラウマや喪失トラウマの心理セラピーで自然に起きていた「過去形になる」、記憶順化のプロセスの理解が深まる。

心理相談/セラピー

グループ・セッション

  • 講師/コンサル業でファシリテーションの経験を積む。
  • 武家茶道から自然体の一座建立(参加者と共に場をつくること)を学ぶ。10
  • 参加者を一時的に躁状態にするだけの自己啓発的ワークショップは体験としては面白いがサバイバーには役立たないことに気づく。
  • アダルトチルドレン向けなどの集団療法/サイコドラマ/リトリートに参加する。11
  • 心の平和を唯一の目的とするグループ・メソッドAttitudinal Healing 12の実践を積み、ファシリテーター・トレーニングを受ける。
  • 様々な技法を統合したカードツールPoints of You 13の認定アドバンストレーナーとして、ワークショップ・ファシリテーターの育成に貢献。
  • 相互アドバイスや相互傾聴とは異なる方法で参加者同士が協力するコンセプト「Group Devotion」を打ち出す。
  • かりそめの強い凝集性(参加者同士の仲間意識)よりも緩やかな凝集性(存在への寛容さ)を重視する。
  • 他のワークショップを出入り禁止にされてきた感情不安定な人たちが「最後まで参加できた」と喜ぶ。
  • 先輩ファシリテーターから指導を受けると、参加者たちから口々に「私はKojunさんのグループセッションに参加したかったんです!」と叱られ、自分のやり方に戻す。
  • 清澄庭園・大正記念館や奈良春日野国際フォーラムにて開催されたPoints of You Japan カンファレンスの実行委員、巫女リーダーとなる。
奈良春日野国際フォーラム
カンファレンス実行委員会
野外ワークショップに巫女として参加
  • ナラティヴ・アプローチ/表現療法/投影技法/マインドフルネス/Points of Youを応用したグループセッションを提供。ネコ耳撮影会付き講座、女子会スペシャル、キャンドル・ナイトなどのプレイフルなワークショップも開催。14
Points of You Advanced Trainer Certification
Attitudinal Healing Japan Facilitator Training Certificate of Attendance

グループセッション/講座

マインドフルネス

マインドフルネス・サンガ会

マインドフルネスは仏教由来であることから、国内外の仏教僧侶が指導する研修にも参加していますが、Kojunの活動は信仰とは関係ありません。

  • 物心ついた頃から目眩や嘔吐症状から「呼吸瞑想」等15を教えられる。児童期には、離人感を調整するために「グラウンディング」を習慣化する。
  • 臨済宗佛通寺派 総本山の座禅合宿に参加し、座禅/瞑想が習慣化する。
  • 武家茶道に入門し、「青山もとより不動、白雲おのずから去来す」を学び、動作のぶれを通して自分の心の状態を観察16バイオフィードバック法と同じ?[/sc]する。後に、よりシンプルな動作を求めて、居合道(無双直伝英信流)に入門。17
  • 瞑想会/座禅会、ヨガスタジオなどでも学ぶ。集団指導を受けると、我慢大会みたいになってしまう自分に気づく。後に、修行っぽくならないコツを知るが、それは居合道と同じだった・・・(;^_^A
  • タイ国の友人の、文字通り背中を見て、日常生活に溶け込んだ自然体の瞑想を学ぶ。
  • 東洋英和女学院大学大学院(東洋英和マインドフルネス研究会)の主催する体験講座に参加。
  • プラムヴィレッジ 18の僧侶団を招いた「医療・心理職者のためのマインドフルネス研修会」に参加。数百人の実践者が作り出す自然な雰囲気に安堵する。
  • プラムヴィレッジ系の各地のマインドフルネス・サンガ会/実践会に通うようになる。
  • 日本パーソナリティ心理学会主催「マインドフルネス×パーソナリティ」など学会イベント(脳科学者の研究発表等)に参加。自分が理系だったことを思い出し、学術的な情報にも触れる。
  • グループセッションやワークショップ等にも活用し、マインドフルネス誘導は100回以上。研修担当者やワークショップ活動家向けに応用実践を指導。19
  • J.カバットジンの音声ガイドを所定回数以上に使う。資格ビジネス化される前は自分の身体から体験的に学ぶことが推奨されていたことを知る。
  • David A.T.氏が教えるトラウマセンシティヴ・マインドフルネスに入門。20
  • 自身の実践がサバイバー向けにアレンジされていることに気づく。

その他

  • 民間企業にて、職務上の事故やトラブルでトラウマとなった人21のサポート、緊急トラブル対応、業務改善を通してのメンタルヘルス職場改善などを行う。22
  • 精神疾患者約50名23が参加する主体的プログラムのリーダーを務める。また、それらの人々と長時間共に過ごし、その生活状況や二次障害などを知る。
  • 心理セラピストとなり、いくつかの対人支援団体に所属するが、活躍して人気が出るとセミナー登壇予定を削除されたり、ミーティングに呼ばれなくなる。チーム活動を一旦諦め一匹狼となる。
  • 夜の街で、心理職であることを伏せたまま暴力被害者のケア、マイノリティの相談対応(対人恐怖、人間不信)などのフィールドワークを行う。
  • 「いま、生きることが困難な時代に、希望をもって生きることができるか」をテーマとするワークActive Hope24の影響を受ける。
  • 主催するイベント参加者や講座受講生、関連団体メンバーなどの相談を受け、商法トラブル・ネット被害・モラハラ被害に対するトラウマ化防止の緊急心理支援25などを行う。
  • 何人かの社長さんたちから心理セラピスト活動のための賛助的支援を受ける。
  • かつは大学で学んだ心理士と私たちは学び合っていたが、若い心理士から「大学で心理学専攻していない人がカウンセリングするのは許せない」と言われ、「そうですかぁ」と答える。それを聞いたクライアントたちは「心理士たちのカウンセリングも私には役に立たなかったけど」と呆れる。26
  • 福祉・教育・医療等の支援職による事例検討会/勉強会に参加して助言や意見を提供する。
  • 脳科学と心理学の橋渡しとして、計算論的神経科学/能動的推論に興味を持つ。

参考文献

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