取り除くべき苦しみと、消化すべき苦しみがあるように思います。
病気や怪我は治して苦しみを取り除きます。
心の悩みのようなものは消化するのかもしれません。
お悩みや苦しみについて、プロセスを俯瞰すると、苦しみとは何かの準備であることが多いように思います。
理論によってはシグナルとか、コーリングとか呼ばれることもあります。
心理セラピーのクライアントの苦しみは、旅に出る準備という印象があります。
ご自身の苦しみについて自己洞察する観点はいろいろありますが、「準備が出来ているか」という観点はいかがでしょうか?
その苦しみは準備という仕事を進めているだろうか? どれくらい準備は進んでいるだろうか?
なんの準備なのかは漠然としていたり、分からなかったりします。
でも苦しみのおかげで新しい行動や新しい視野を得ているなら、旅への準備を感じ取ることはできるかもしれません。
旅に出るというのは、これまでと違うなにかを始めたり受け容れたりすることです。
苦しみによって選択肢が減っているように思うもしれませんが、たぶん選択肢が減ったから苦しいのでしょう。そして苦しみは別の選択肢を増やそうとしてくれているのかもしれません。
苦しみがあるかないか、準備が出来ているか。
ある苦しみは、苦しみを手放すための準備だったりします。