サバイバーにとってのポジティブ心理学

今回はポジティブ心理学のPERMA(パーマ)を大人のサバイバー(ACEs、アダルトチルドレン、トラウマ経験者など)の視点で参考にしてみます。オリジナルから少し離れるかもしれませんが。

P: ポジティブ感情

Positive emotion

長期間の生きづらさを生きるACなどにとっては、これは次のような意味になると思います。

苦しみがなくなるまで楽しみを待つ必要はない。

苦しみが解消していなくても、嬉しいときは喜べばよいってことです。

苦しみがあることは、幸せがないことではない。

日常の些細な喜びも大切に出来るとよいでしょう。自然に触れる散歩とかですね。

そのためには、幸せとは苦しみがないことではないと知ってるっ人たちと出会うことも大事になってくると思います。

E: 没頭

Engagement

やり甲斐あることがあるなら、その喜びは何なのか言葉にしてゆけるとよいかと思います。

それが自分の喜びであること。動けなくなる人たちは、他者のためにやり甲斐を感じさせられることを拒んでいるように思えることがあります。

Aとの違いは、たとえなにかが達成されなくてもよいということ。

すること自体に浄化作用があるものもあります。

ワーカホリックとか、囚われではなくて、ってことですね。

浄化が起きること、はよい感じがします。

R: 人との繋がり

Relationship

これはKojunがクライアントによく言う「良い友達を作ってくださいね」というやつです。

愛着アプローチでは愛着修復に相当します。

この世に味方なんていないと感じるACにとっては、最初の一人を見つけることや、それによって心を育てることで二人目を見つめることが大事になると思います。

小さな種火を少しずつ育てるところから始めることになるんですね。

最初の一人、二人はカウンセラーなどでもよいかと思います。でもだんだんとプロではない人たちに広げていきましょう。

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M: 人生の意味

Meaning

Eとも関係しそうですね。

ACが気をつけるべきことは、「消えたい」みたいなのを埋め合わせるために「人生の意味」を求めているなら、その意味は新たな苦しみに化けることがあるってことです。

たとえば、人を助けることで「消えたい」を埋め合わせていると、消えなくてすむための条件として人を助けなければならないって義務みたいになっちゃうんですね。

手に入れるとよいのは、生きるための免罪符とかではない、生きる意味ですね。

それは社会や神様から評価されるためのものではなくて、自分の中から生まれる愛みたいなものです。

「生きる意味を探す」っていうのは、たいてい外に探していますから、ちょっと危ういです。

本当の生きる意味は痛み止めではないのかもしれません。痛み止め以上のなにかかも。

A: 達成感

Accomplishment

ACの場合とくに、なにかを達成しようというよりも、すでに達成していることに気づいてゆくことが大事なような気がします。

たとえば、こんな記事を探して読めるようになったとか、達成感を感じていますか?

人によっては、他人の達成を感じる練習もよいかもしれません。「よかったね」「がんばったねえ」と言えること。

それによって「がんばれ」ではない「がんばったね」と言える人がこの世にいるってことを知ってゆきます。回り回って自分の達成感も感じやすくなるのかもしれません。

また、他者の達成を喜べることは、シャドウとなっている「自分が生きられなかった自分」との統合の準備にもなりえるので、中年期以降のアダルトチルドレンには大切なことかと思います。

まとめ

私なりのAC流のPERMAをまとめてみます。

P: ポジティブ感情

苦しみがあっても小さな幸せを無視しない。

E: 没頭

あなたが浄化されることはなに?

R: 人との繋がり

ゆっくりの好循環で、少しずつ増える。

M: 人生の意味

意味は埋め合わせではない。

A: 達成感

他人の達成も喜べるようになる。

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

※当サイトの事例等は事実に基づいてはいますが複数のケースや情報を参考に一般化して再構成、フィクション化した説明目的の仮想事例です。

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