本当の自分を知るためには、本当の自分を責めないという態度が必要です。
責めるとは、評価したり、正そうとすること。
もしも、本当の自分を知る目的が、自分を非難したり、正すことなら、本当の自分は現れないでしょう。
悩みを解決する、ある症状を無くすというのは、評価でも正すことでもありません。
解決することと、変えさせることを混同しているので、本当の自分が隠れるのです。これは、目の前にモノが飛んできたときに目を閉じるくらい自然なことです。頑張っても無駄です。
あなたを評価したり、正そうとする人を心の支援者に選んではいけません。
変化させるのではありません。自由を与えるのです。
「あなたを変えたい」ではなく「あなたを自由に」と思っている人を選びましょう。
本当の自分を知る人は、自分を責めない人。それができれる人ほど、他人の本当の自分も責めない。そういう人は、あなたの本当の自分に出会う助けになるでしょう。
そのような人かどうか確かめるには、その人がムキになったときに、「なぜムキになっているのですか?」と訊ねます。その問いを受け止める(答えるかどうかは別です)か、その問いをかき消そうとするかがヒントになります。
心を開けない人の前で心を開くのは、お互いにとって危険です。
心を開けない人は、他人の心の箱が開とその中味を正したくなります。いくらカウンセリングの勉強をしても、それは避けられません。
泣いたことがない人の前で泣いても、癒やしの助けにはなりません。涙枯れたことのある人に見守ってもらいましょう。
涙枯れたことのない人は、怖れに対してもろいです。
少しずつ試し始めれば、あっ、大丈夫と感じるのは、案外遠くないかもしれません。