心の悩みについて、解決方法が知られているものはあります。「殆どの悩みは解決方法が知られている」と言う専門家もいるくらいです。

解決方法が知られているケース(セラピーを実施する場合は、大抵これです)では、解決できる場合と、解決できない場合を分ける決定的瞬間があります。

それは、諦めることです。

心の課題を克服した人たちは実際にたくさんいます。その人たちは何故それができたのかというと、諦めなかったからという他ありません。それは会ってみると、実感されます。

ですがしかし、諦めそうになる場面にいるご本人にとって、これは言うほど単純ではありません。なぜかというと、多くの場合、本人は諦めたことが自覚できないからです。

プロセスの中には、なんらかの心理的な抵抗、葛藤といったものがあります。それはとても大切なものです。

その大切なものは、ネガティブ感情に守られていて、向き合えるかどうかが試されます。(ですので、向き合う必要のなおまじないのようなメソッドは大人気です。どちらがよいかは人によるかと思います)

その抵抗や葛藤において、諦めるということが生じることがあります。

抵抗や葛藤とは、つまり「やりたくない」ということ。そして、「やらない」と決めることが、ここでいう諦めです。

そのとき、大変重要なことが起きます。

たとえば、「こんなことしても、効果はないと思います」と言ったりします。

心の底で起こっていることは、「やりたくないから、やらない」です。

しかし、ある心理反応が起きて、「効果がないと思うから、やらない」へと変換されます。

効果がないからやりたくなくなったのではなく、やりたくなくなったから「効果がない」という理由を見つけ出すのです。

発言や行動の順番がそれを示唆します。(ご自身でそれを見抜く人もときどきいます。それが感情知能です)

「やりたくないから、やらない」というのは、さほど問題にはなりません。今のタイミングで、そこまでやる価値はないと思うわけですから、やめればよいのです。またやりたくなったら、別のセラピストでも、同じセラピストでも雇って再チャレンジすればよいです。セラピストは喜んで迎えることでしょう。

「効果がないと思うから、やらない」、「もう気分がよくなったから、やらない」「幸せにならなくても平気なんだ」などの2次思考を発生させてしまうと、その後の人生の羅針盤が狂ってしまいます。

ぜひとも、諦めるときは、「いまはやりたくない」と正直にいいましょう。セラピストに対して遠慮はいりません。

翌日になって、「やっぱり、もう一度チャレンジします」と言ってもいいのです。

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