大阪での心理セラピーを受付開始していますすが、7月1~19日まで個人セッションをお休みします。

セラピストの直観(直接観察)

ここでは、なんとなくそう思うという「直感」ではなくて、知識を介さずに直接に観る「直観」について書いてみようと思います。

「直観」も科学的ではないと一部のサイコロジストから批判されているようです。

虐待を受けている子供がやたらと人懐っこくなるという現象があります。誰とも喋らない被虐待幼児にも会ったことがありますが、真逆という感じでしょうか。

精神医学の診断マニュアルでは「脱抑制型対人交流障害」という言葉があるようですが、私は子供を対象としたセラピーをしていないので、かつてその専門用語は知りませんでした。知りませんでしたが、そのような子供を見てすぐに虐待の疑いに気づきました。

臨床心理学を学んだサイコロジスト(心理師)の多くは知識を使って、「脱抑制型対人交流障害かな」と辞書引き判断をするのですが、私たちのようなネイティブセラピスト[1]当事者経験のある心理セラピスト。自分の傷を自覚して、他者の癒しに出会う者。ユングの”Wounded healer”。の多くは違います。

ある交流イベントで、やたら明るく、初対面で抱き着いてきたり、馴れ馴れしくパンチしてくる子供がいました。人懐っこく憎めないので大人たちに人気で可愛がられていました。私は「あ、この子は虐待されている」とピンときました。

その知識はありませんでしたので、知識を使わない「直観」です。知識の辞書を引いたのではなく、その子の楽しそうな表情や、あまりに完璧な大人の気を引く可愛らしさから、いくつかのメッセージを読み取ったのです。

しいて言うならば、愛に飢えている感じもありつつの、「僕はもうお母さんを殴り返す腕力があるんだ、どうしよう」みたいな感じなど、悲しみや怒りをぶつけながら、なーんちゃってと逃げてゆくような感じとでもいいますか。

症状や行動から障害名/疾患名を連想するというよりは、その子はなぜそんなことをするのかという背景が、ラベルも疾患概念もなく届いてくるのです。

専門知識系のサイコロジストが「その子はなぜそんなことをするのか」と問われたら、学術論文を検索するでしょう。叩き上げ系のセラピストは、その子から流れ込んでくるものを観察します。

そして、その子の現象は障害というよりは、その子が生き延びる、よく生きるためのものものだとも直観しました。

SOSのメッセージ・・・・とはちょっと違う印象です。もっと逞しいなにかです。

脚注[+]