心理的なお悩みには、時間が解決するものと、時間が解決しないものがあるように見えます。
おおざっぱなことを言えば、時間が解決しない悩みというのは、解決しそうになると心理的な抵抗が起きるような仕組みになっていることが多いです。
それだけではありませんが、それが含まれていることが多いでしょう。
それは、解決の糸口となる支援に対して反発するような形のときもあれば、心理的な問題が解消しそうになったときに元に戻ろうとするような形のときもあります。一番多いのは、解決のための方向性がそもそも見えなくなる(無意識レベルで抵抗しているので、意識にのぼることもない)というケースかと思います。
でも、適切な話し相手がいると、そのパターンが崩れてゆくことがあります。それを期待する面談が心理カウンセリングとも言えるでしょう。
ただ、なんでも抵抗あることをすればよいというものではありません。嫌なことをすればいいとか、バンジージャンプすればいいとか、そういうものでもなさそうです。適当に苦しいことをチャレンジさせるワークやセミナーもありますが、なおさらお悩みのカギが埋もれて判りにくくなってしまうこともあります。
えいやとチャレンジしているつもりでも、それは本当に必要なことを避けるためのダミーになっているかもしれないのです。
抵抗それ自体を見つめ、しっかり自覚してゆく努力が大事です。そしてその抵抗は、シンプルに「恐い」という感情なのか、それとも何かを観えなくする「怖れ」なのかを知る必要があります。
時間が解決しない、長年解決しない、その本当の問題を知ることには価値があると思います。安易に「私はダメな人間なんです」で片づけるのは「怖れ」かもしれません。