生きづらさの解消のプロセスの多くが広い意味での愛着関係の修復とも捉えることができそうです。それは対人関係の変化のように見えますが、ほんとうは内側の変化です。
それは、たとえば、こんなふうに展開します。。
複数のカウンセラーを渡り歩きながら、段階的に心を回復するクライアントがいます。
いろんな人に会ってみたり、調べたりして、やっと自分に合う一人目のカウンセラーを見つけます。現代では流行らない流派のカウンセラーだったりもします。
その一人というのは、自分の味方だと思える人です。そんな人がやっと「一人」だけ見つかるのです。
そこで心が癒されて、心が育ちます。
そうすると、出会いのキャパシティが広がります。それまでは全くといっていいほど自分に合うカウンセラーがいなかったのに、比較的に早い段階で二人目の合うカウンセラーが見つかります。
一人目のカウンセラーにそのことを話すと、「それはよかった」と喜んでくれます。
一人目の合うカウンセラーで心が癒されたことで、二人目の合うカウンセラーに出会えるのです。
二人目のカウンセラーに何度か会うと、さらに心が癒されて育ちます。
ゲームの「機能アンロック」に似てますね。
三人目か四人目の味方は、もはやカウンセラーではない知人というか友達かもしれません。
これまでの知人や友達ではありません。以前なら一緒にいることができなかったような、ちょっと自分とは波長の異なる人たちです。それでも自分の心が育っているので、多少波長が違っても仲良くできるのです。
そのようにして、安心基地が拡張されるというか増えてゆくのです。
これらの人たちを味方と呼ぶと分かり易いでしょう。
「自分の味方なんてこの世にいないと思ってました」
ところが、最初の一人のカウンセラーと出会うことで、味方と思える人たちが増えてくるのです。「ザ・ファースト・カウンセラー」とでも呼びましょうか。ちなみに、Kojunはセカンドインパクトになることが多いです。
最初は特別なカウンセラー(1~2人目)しか自分の味方になれなかったのですが、普通の人たちの中にも味方と思って差し支えない人たちが現れてきます。
他人に過剰な期待せずとも、助けを求めたり、頼ったりできるようになってきます。
つまり、味方というものに過剰な期待をする必要がなくなってくるのです。ちょっとでも役に立つ人は有難くなるのです。
そのようにして、味方と思える人たちの割合が、世間の2割くらいになると、もうカウンセリングは必要ないかもしれません。
8割の人たちが冷たい、世知辛い人たちだったとしても、それは大した問題ではなくなります。
自分には、まだ見ぬ人たちも含めて、2割もの味方がいるのですから。