条件つきではなくて、自分の存在そのものを肯定できるのが心理セラピーで目指す自己肯定感です。
それは自信をつけるアプローチとは真逆です。
赤ちゃんや幼児は自己肯定感がある。申し訳ないって感じで生まれてはこない。人より劣らないと自信があるから笑っているわけではないでしょう。
※へんな投影がある人は赤ちゃんが申し訳なさそうに見えたりすることがあります。
評価される体験などから自己肯定感が失われてゆきます。それは「自分そのものには価値がない」という学習です。
それをアンラーニングするのが、自己肯定感の心理セラピーです。
自己肯定感はもともとある前提。なので、取り戻す。
「高める」とか「育てる」とか言う人は、もともとは無いものだと思っているのでしょう。
心理セラピーの現場では、セラピストが言葉を間違えると、クライント(来談者)が「もともと私には価値があるんです」と言うことがあります。セラピストに肯定してもらう必要などなくなっています。取り戻した瞬間だと思います。
褒められて育つような自己肯定は、けなされれば失われます。自分に肯定的な言葉を言い聞かせて得ている自己肯定は、失敗を認めるときに失われます。
もともとある自己肯定感は、失われません。それはある事情で隠れていただけなのです。
少なくとも自己肯定感がないことに苦しんでるということは、本当は自己肯定感があるということでしょう。