ズバリ言われてもなぜか腹が立たない、直面化のカウンセリング

クライアントが認識を避けていることを認識するように促すことを直面化と言ったりします。

たとえば、「あなたは自分に嘘をついてるのではないですか」みたいなことですね。そのようにぶっちゃける言い方をするかは、ともかくとして。

率直な言い方のことではなくて内容のことです。遠回しに言ったり、やんわりしてても直面化です。

とはいえ、私のカウンセリングでは、直面化はわりと率直です。率直に言わないと、クライアントから「それじゃ面白くない」と怒られます。

抵抗に対して真正面から言う、率直な言い方を重視する場合は「対決」と言い区別しています。認知療法で使われるソクラテス問答(質問などによって矛盾を突いて気づかせるみたいなこと)は対決を避けた直面化と言えるかもしれません。

※カウンセリング利用の参考のための私見であり、権威ある定義ではありません。

では、ジャッジ(カウンセラーがクライアントについて推測して決めつけること)と直面化の違いは何でしょうか?

腹が立たない直面化

支持や共感がベースにある

ちなみに、「直面化」の反対は「支持」です。支持とは、「そうなんですね」「はい、分かります」のような同意や理解を表し、クライアントが思いを自覚することを支えるようなことを指します。

直面化と支持は両輪のようだとも言われます。支持が出来ているカウンセラーほど、直面化が出来るというわけです。

クライアントが言わせたがっている

私はたいていの場合、クライアントが直面化を望んでいるときに、直面化をしています。クライアントから「ほら、直面化しなさいよ。さあ、言ってください」と言ってほしそうにせれて、(しかたなく?)言わされちゃう感じです。

ダチョウ倶楽部の「押すなよ、ぜったい押すなよ」みたいですね。

クライアントが選んだカウンセラー

他に、直面化がクライアントに喜ばれる場合としては、「多少のジャッジしてもいいから、自分で気づいていないことに気づかせてくれ」というニーズもあります。こちらは隠れたニーズというよりは、はっきり述べられることが多いです。

厳しいことを言うお坊さんが人気あったり、「オネエのカウンセラーがズバリ言うわよ!」みたいに、キャラ次第なところもあります。

Kojunの場合は、「人間じゃないみたいだから言われても平気」と言われます。アニマル・セラピーか?

社会システムからはみだした存在は、マウンティングや上下関係がないから平気なのこもしれまそん。社外のコンサルタントやカウンセラーのほうが率直にものを言えることもあります。

腹が立つ直面化

ベースに支持・理解がない

上述の逆で、支持や理解がないカウンセリングで直面化だけされると嫌な感じになりやすいでしょう。

痛みを無視している

クライアントにとって言われて大きなお世話なのは、苦しみや痛みを語っているときに、「それは○○が原因ですね」と言われることです。

これは的外れな指摘であることが多く、的外れになる原因は痛みへの理解や共感がないからです。痛みを想像していたら、そんなことは言わないでしょう。

まとめ

いずれにしても信頼関係が前提です。

また、サバイバー同士だからできる直面化もあります。

「クライアントが正しいときに共感して、間違っているときに直面化する」のではありません。それはジャッジや押しつけ説教ですね。

参考

※当サイトの記事には独自の意見や枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものでもありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。
※当サイトの事例は原則として複数の情報を参考に一般化/再構成した仮想事例です。

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