他人のことについて、これはダメだなあと思ったとき、それを思い知らせたくなりますか? イライラしながら教えたくなりますか? ゆるせませんか?
それとも、イライラしながら、そんな自分を見つめますか?
私の経験則では少なくとも二通りの克服シナリオがあるように思います。
克服のヒント1:ちゃんと泣く
克服できた人は、なぜ克服できたのか。それは、ちゃんと泣いたから。
もし、たくさん泣いてるけど解けていないのなら、まだちゃんと泣いていないのかもですね。
もしかしたら、まだ若いから、ちゃんと泣く準備はできていないかもしれません。
いつかそのときがくるかもしれません。
これは、隠れた感情、置き去りにされしもの(the left behind)がある場合です。
このようなケースでは、1回のセッションで概ねラクになるクライアントが多いです。
克服のヒント2:グレーゾーンを取り込む
分離個体化に満たされないものがある人は、全肯定と全否定の両極端に振れやすくなっています。
※両価型愛着障害にも似た性質があると言われています。
その場合は、なんらかの方法でグレーゾーン(全肯定と全否定の間)を作ってゆく必要があります。
「いいところもあるけど、わるいところもある」というように。
これにはある種の痛みとか、恐怖が伴います。ですから、慎重にやってゆきましょう。
向き合うのをやめちゃう人も多いので、適度な距離感の支援者と出会えるとよいかと思います。
傷つく練習みたいなものも含まれます。ですが、それは報われるでしょう。
これは、得られなかったもの(missing piece)がある場合です。
このようなケースでは、相談されてから心が育ち始め、数年かけて変わってゆくことが多いです。