対話型生成AIとカウンセリング

是非の議論を超えて

悩みのある人たちが、様々なヒントを手軽に入手できるのはよいことだと思います。支援の専門家は「自分の仕事がAIなんかに真似できてたまるか」という想いから、否定的な意見にバイアスがかかるでしょう。1一方で、確かに様々な問題も生じてくるでしょう。

この記事では、肯定するか、否定するかではなく、よりよく理解することに重点をおきたいと思います。

AIにカウンセリングが出来るのかというと、ゆくゆくは出来るのではないかと思っています。ただし、人間と同じようにという意味ではなく、AIらしいやり方でです。また、「AIがカウンセリング出来る」と「人間のカウンセラーが不要になる」ということは別のことと思っています。クライアントとカウンセラーとAIの三者面談もありですし。2

しかし、今はAIにカウンセリングが可能かどうかというよりも、カウンセリングって何だろうと考えるためのきっかけをAIから学ぶ時期だろうと思います。

また、これは現時点における個人的な感想、意見であることをお断りしておきます。

実験 – 対話型AIにカウンセリング無茶振りしてみた

まずはChatGPT3.5に簡単な悩み相談をしてみました。

※同様のことをした場合、今後も同じような結果になるとは限らないことにもご注意ください。

単純に悩みを書いてみた

User
試験勉強と家族の世話に挟まれて苦しんでいます。

ChatGPT
試験勉強と家族の世話のバランスをとることは、確かに難しい課題です。ストレスが溜まり、どちらもうまくこなせない場合、いくつかのアドバイスがあります。

  1. スケジュールの立て直し: まず、試験勉強と家族の世話の優先度を考え、適切なスケジュールを立て直しましょう。時間を適切に分けることで、両方の責任を満たす余裕が生まれます。
  2. 効果的な計画立て: 予定を作成する際、詳細な計画を立てることが重要です。勉強時間、家族の世話時間、休憩時間を適切に確保しましょう。計画に余裕を持たせることで、予想外のことが起きた際にも対応できます。
  3. サポートを求める: 家族に試験勉強への理解と協力をお願いすることも検討してみてください。彼らのサポートがあれば、家族の世話に時間を割くことも少なくできるかもしれません。
  4. 効果的な勉強法の使用: 限られた時間を有効活用するために、効果的な勉強法を採用しましょう。要点をまとめたり、過去のテスト問題を解いてみたりすることで、効率よく学習できます。
  5. 自己ケアの大切さ: 自分の体調とメンタルヘルスに気を配ることも忘れずに。十分な睡眠、バランスの取れた食事、運動、リラックス法を取り入れることで、ストレスを軽減しましょう。
  6. 優先順位の設定: 重要な家族の世話が必要な場面と、試験勉強に集中すべき場面を明確に区別することも大切です。一時的に他の課題に優先順位をつけることで、焦りやストレスを軽減できます。
  7. 助けを求める: 必要な場合、友人や同級生に助けを求めることも検討してみてください。勉強グループを作ることで、お互いに情報やサポートを提供しあえるかもしれません。
  8. 柔軟性を保つ: 完璧なバランスを求めるのではなく、柔軟に状況に対応することも大切です。時には計画通りに進まないこともあるかもしれませんが、その際に焦らず対応しましょう。

最も重要なのは、自分に合った方法でバランスを取ることです。試行錯誤しながら、少しずつ改善していくことで、ストレスを軽減し、課題を克服していけるはずです。

まあ、無難かなと思います。この後「苦しい」と入力してみましたが、淡々とまっとうなアドバイス(理性的なアプローチ)が出ました。

カウンセラー役を指示してみた

カウンセラー役をするように指示したロールプレイです。(注意:読むとイライラするかもしれません)

ChatGPT
どんなシナリオでカウンセリングを始めますか?どんなテーマに焦点を当てますか

User
試験勉強と家族の世話に挟まれて苦しんでいます。

ChatGPT
それは大変な状況ですね。試験勉強と家族の世話の両方を抱えることはストレスが溜まりやすく、精神的にも体力的にも負担がかかりますね。
まず、試験勉強と家族の世話のバランスを取るのが難しいと感じる理由を教えていただけますか?どのような感情がこの状況に対して生じていますか?

User
孤独な感じがします。家族に理解してほしいです。

ChatGPT
試験勉強と家族の世話の両方を抱える中で孤独を感じることは理解できます。多忙な状況の中で、自分の気持ちや負担を共有できる相手がいないと感じることがあるかもしれませんね。
この孤独を感じる状況で、具体的にどんな感情が湧いてくるのでしょうか?また、孤独を解消するためにはどのようなサポートが必要だと思われますか?まずはその感情や思いを共有していただけると、より深く理解することができます。

User
怒りが湧いてきます。

ChatGPT
試験勉強と家族の世話の負担を抱えながら孤独を感じ、その中で怒りを感じることは理解できます。試験勉強に集中したいと同時に、家族の世話や責任を果たすことが難しいと感じることでしょう。
怒りの感情について少し詳しく教えていただけますか?どんな出来事や状況が怒りを引き起こしていますか?また、その怒りに対してどのように感じているか、どのように対処しているかをお話しいただけますか?

User
夫が寝転がって、腹減ったと言うときです。怒る自分が悪いのかなとかも思います。とりあえず、会話しないようにしています。

ChatGPT
ご自分が怒ることに対して罪悪感を感じる気持ちも理解できます。家族の世話や試験勉強の負担が重なる中で、夫の行動が怒りを引き起こすことはよくあることです。
夫が寝転がって腹減ったと言ったとき、それが怒りの原因になる理由について教えていただけますか?また、このような状況に対してどのように感じているか、会話しないようにしている理由についてもお話しいただけますか?
一緒に理解し、解決策を見つけるために、あなたの気持ちや考えをしっかりと受け止めますので、どうぞ心を開いてお話しください。

User
会話をしないのは、怒りをぶつけてしまうと、状況が悪化すると思うからです。

ChatGPT
理解しました。怒りをぶつけることで状況が悪化すると感じることはよくあります。怒りは感情的な反応であり、そのまま表現してしまうと相手に対して攻撃的になることがあるため、会話を控えるのは賢明な選択です。
では、夫の行動に対してどのような感情が湧いてくるのでしょうか?また、その感情に対処するために、他の方法で自分の気持ちを表現することは考えられますか?
自分の感情をコントロールし、建設的な対話を促す方法を見つけることで、夫との関係を改善することができるかもしれません。どのように感じているか、またその対処方法について考えてみてください。必要ならば、一緒に考えていきましょう。

(後略)

揚げ足をとるのもなんですが、適当に共感しながら、適当にほじくられる感じになりました。収束しない?

「どうぞ心を開いてお話しください。」にゾッとするのは私だけでしょうか。

思うことを何でも話すことでお気づきやカタルシスが起きるというスタイルともとれますが、ちょっとあてずっぽう過ぎるような。足りないのは、クライアントの悩みの本質を捉えるという作業かと思います。

「お前らカウンセラーはこんなことしているだろ」というパロディとしてはよくできているかもしれません。カウンセラーの台詞としてありそうな台詞を確率推定しているのでしょうか。

生成AIというのは「それらしい(あるあるな)創作」をするタスクなので、パロディみたいになってしまうんですね。「生成AIは基本的にパロディである」という認識は役に立つかもしれません。

現時点では汎用的な対話型AIに「インタラクティブなカウンセラー役」をいきなり指示するのはムリがあるかもしれません。

何かを足す可能性については次の実験をみてみましょう。何かを引く可能性については後述します。

認知行動療法を少し教えてみた

では、カウンセリング手法+対話型生成AIではどうなるでしょうか。

即席で認知再構成法を(認知行動療法の基本)をChatGPT3.5に教えたうえで、カウンセラー役を指示した例です。

認知再構成法は自然言語(プログラミング言語ではなく人間の言葉)で教えました。(安易に真似しない方がよいので、その指示文は掲載しません)

手順を守るように指示し忘れたので、ちょっと混乱していますが、あえてそのまま載せます。

ChatGPT
では、私がカウンセラーとして、あなたがクライアント役を担当します。始める前に、リラックスして話してくださいね。どのようなことでお困りですか?最近、不快な気持ちが起きた具体的な場面を教えていただけますか?

User
ある集会でご一緒した婦人に、「自炊してないの?」とい言われて嫌な感じがしました。

ChatGPT
それは嫌な気持ちになる状況でしたね。その時の感情を教えていただけますか?
また、そのような言葉が言われたとき、どんなことを考えましたか?自動的に心に浮かんだ思考や感じたことがありましたか?

User
「なんだこいつ」とか「私を責めてるのかな」とか思いました

ChatGPT
ありがとうございます。そのような感情や思考が浮かんだのは理解できます。他の人からの批判的な発言は、私たちの感情に影響を与えることがありますね。
もしよろしければ、合理的な代替思考を考えてみましょう。例えば、「その人は私の状況を知らないだけかもしれない」とか「自分の選択に自信を持っているだけだろう」といった考え方が考えられます。他にも代替思考が浮かんだら教えてください。
それから、その場面での感情の強さを0から10で評価していただけますか?0が全く感じない、10が最も強いというイメージでお願いします。

User
6かな

ChatGPT
ありがとうございます。感情の強さが6ということですね。
次に、合理的な代替思考を見つけることができましたか?もしそれがまだ見つかっていなければ、もう少し一緒に考えてみましょう。
その発言に対して、他に考えられる視点はありますか?自分を守るために思い込みがあったり、相手の意図を考えることで感情に影響が及ぶことを減らす方法はあります。何か思いつくことがあればお聞かせください。

User
相手が私を悪く思っているというよりは、私自身がそれを気にしているってことかなと。

ChatGPT
よく気づかれましたね。他の人がどう思うかを気にすることが、時に私たちの感情に影響を与えることがあります。他人の意見に過度に気を配ることで、自分自身の気持ちや考えが揺らいでしまうことがありますね。
自分を客観的に見つめ直すことも大切です。他の人の意見や批判に振り回されず、自分の選択や信念に自信を持つことが自己肯定感を高める一つの方法です。
これからは、自分が本当に大切にしている価値観や目標に合った行動を取ることを重視してみてください。他人の意見は参考になることもあるかもしれませんが、最終的な決断はあなた自身の心に従うことが大切です。
もう一度感情の強さを0から10で評価していただけますか?それから、今回のセッションで何か気づきや変化があったか、どうぞお話しください。

User
4.5くらいになりました。
もやもやした気持ちは残りますが、気分は自分で変えることがある程度できるのだなと思いました。

ChatGPT
素晴らしいですね!感情の強さが4.5に軽減され、気分が少し前向きになられたようです。自分の気持ちに対して意識することで、気分をある程度コントロールできるという気づきが得られたようですね。
自分の気持ちに対して意識を向けることは、自己理解を深めるためにも重要ですし、気分や感情をコントロールする力を養う上でも役立ちます。もやもやした気持ちが残ることもあるかもしれませんが、少しずつ前向きな変化を感じられることが素晴らしい進展です。
自分の感情や思考に対して寛容になりつつ、自己肯定感を高めていくことで、より心のバランスを保つことができるでしょう。
もし今後何か気になることや話したいことがあれば、いつでも相談してください。カウンセリングのセッションは継続することで、さらなる成長や気づきが得られる場合もあります。引き続きサポートしていきますので、お気軽にお話しくださいね。お話しできてうれしかったです。ありがとうございました。

カウンセラーのコメントが長すぎるのは簡単な追加指示で改善できると思います。

それはともかく、手順が明確な認知的技法などについては、かっちりと手順やルールを教えれば、対話型AIをベースにそれなりのことは出来るようになるのではないかという印象です。

しかし、対話型AIにかっちりと手順やルールを教えるくらいなら、自習ワークブックや構造化したアプリ(+チャットボット)で十分かとも思います。手順の明確な手法のアプリに親しみやすい自然言語インターフェイスがついたようなものは現実的です。というか既にそれらしいアプリがありますね。

この領域は、クライアントがセルフワークを習得するためのEラーニングのようなものになってゆくのではないかと予想します。

ただ、「手法+対話型AI」ではなくて「対話型AI+手法」、つまり、人間向けの手法をAIで再現するのではなく、AIだから出来ることに着眼してAI向けの手法を作れば、もっと役に立つものが出来るのかもしれません。

もしくは認知再構成法くらいであれば、対話型AIでも数年以内には、その手法名を伝えるだけで、AIがやりかたを調べて出来ちゃうような気もします。

対話AIの正体と心得

今のところのChatGPTのような対話型AIについては次のように考えるのがよいかなと思っています。あくまで個人的意見の範疇ですので、各自で慎重にご判断ください。

それは生成である

それは、自然な文章を目指すのが生成AIの第一のタスクでしょう。ですので、出力されるものは、主題に対する「正解」というようりは、文脈に則った「例文」と言えるのではないでしょうか。

生成AIを活用する作業も、一種の創作活動であると認識するのがよさそうに思います。

AIを通して情報を得ることは今後増えるかもしれませんが、「情報を知ること」と「正解を知ること」は異なるということも学ぶ時期かもしれません。

心得1:対話AIに正解を求めない。

心得2:対話AIは発想や視野を広げるために使う。

それは人間ではない

まずは知っておきたいのは「イライザ効果」です。1966年にジョセフ・ワイゼンバウムが開発したコンピュータプログラム「ELIZA」は、人工無能の起源となるルールベースのチャットボットでしたが、それでも人々がコンピュータとに感情や心があると錯覚しました。人間に生じるそのような現象を「イライザ効果」といいます。

心理学ぽく言えば、投影という心理現象が絡むことを示唆します。

さらに進化した会話能力で、あたかも人間であるかのように錯覚させるのが対話AIの機能なのでしょうが、その性能と人間であるということとは異なります。

AIの自然言語が流暢であるということは、人形やCGの人物の顔がよりリアルになることと同じです。

それをいうならカウンセラーも虚構だと言われるかもしれません。相槌をうったり、オウム返しをしたりする技術を学んだだけのカウンセラーは似たようなものかもしれません。

実は、人間ではないものに対して、自らの投影によって人間の役割を担わせることは、私たち人間の能力の一つです。たとえば、私が受験中の休み時間に話しかけていたヌイグルミがそうです。

実はこのヌイグルミは返事をしないということが重要なのです。

対話AIやスマートスピーカーと会話することで癒されるというのは、実は人間側にとても高度なスキルを必要とします。それが投影やイライザ効果であることを知っておく必要があるのです。

ワークショップでは写真カードから意味を読み取る練習をしてもらっています。それはあたかも妖精や神様からのメッセージであるかのような気づきを得られますが、私たちはそれが写真カードとうモノにすぎず、偶然の産物であることも承知しています。そのような訓練を経てのみ、対話AIに人間を投影させて活用できるのではないかと思います。

いまのところ、対話型AIに理解や共感を求めることには慎重になったほうがよいと思います。

もしかしたらホステスさんよりは安上がりに癒されるかもしれませんが、AIがホステスさんほど上手く会話するころにはAIの利用料金がどうなっているかですね。

これはある種のカウンセリングについても言えることかもしれません。人は理解や共感を必要とします。しかし、その相手は慎重に選ぶ必要があります。

「専門教育を受けたカウンセラーがよい」というだけであれば、いずれは専用AIに追い抜かれるでしょう。正解が決まっているものは機械学習できちゃうので。

モノによって癒されるという例でいえば、本に書かれている「あなたは悪くない」とか「あなただけじゃないよ」という言葉に救われることもありますね。それも人工物に癒されているということでは、似たようなことかもしれません。ただ、本は一方的なメッセージであって、聴いてくれるという機能が欠けています。この適度に機能が欠けているということがとても重要なことのように思います。

カウンセリングAIも、もしかしたら「共感的なことを言わない」が成功のカギになるかもしれません。これも先述の「何かを引く可能性」です。

ですから、今のところ・・・

心得3:対話AIに理解や共感を求めない。

共感などによってクライアントの心によい影響が生じるというアプローチは「力動」と呼ばれます。これは英語でダイナミックが語源になっているように、インタラクティブに何が起きているかを捉える能力が必要になりそうです。また、物理学の力学の喩えでもあるので、強化学習(運転や歩行するロボットのAIの訓練)のようなものが必要になるのではないかと思います。ChatGPTはユーザーの表情などが視えなくてフィードバックが弱い(次のユーザーの文字だけ)ので、そこまでは出来ないということですね。

もしかしたら、上述のようにあえて共感しないのがAIには向いているかもしれません。共感以外の力動もあります。私のやっているインナーチャイルド主砲のように、クライアントご自身にセルフコンパッション促すという力動が得意かもしれません。

当面のスタンス – おみくじ原則

ここで私が考えた「おみくじ原則」というものを提案します。

  • それは偶然の生成物である
  • それはヒントに過ぎない
  • 答えは全て自分が作り出している(実は投影技法である)

対話AIによる回答はおみくじのお告げのようなものだと考えてみます。逆に言えば、おみくじは生成AIだったのです。(怒られるかな・・・)

お告げの文を読んで、「へー、そうなんだあ」と思うことで、発想や視野が広がります。しかし、私たちはそれが偶然の産物にすぎないことも、しっかり理解しています。つまり、それを妄信して間違った判断をしても神社仏閣が責任をとってくれるものではないと知っています。つまり、判断の責任が私たちにあることを見失わないようになっているのです。とてもよくできた生成AIです。

ChatGPTには「Regenerat」というボタンがあります。押すたびに異なる回答が生成されます。それによって、回答が生成物であるということを体感しておきましょう。

プロンプト(指示文)で「助言をください」ではなく「ヒントを挙げてください」のように入力することで、自分自身に対しても、ここから得ようとしているのはヒントであると明示することになります。

対話AIがあたかも巨大な知識ベースから答えているかのように見えても、実は答えはユーザーである自分が作り出しているのかもしれないと考えてみましょう。

これは先述の「何かを引く可能性」とするならば、間違った期待をさせないようなデザインということになるでしょうか。

これは、AIが今後さらに高度化した場合にも、人間の支援者から意見や助言を得る場合にも当てはまります。

判断をしているのは自分自身であるという感覚を身に着けるための訓練であるならば、対話AIを活用する意味もあるように思います。

AIを妄信しないという学びは、「AIなんか盲信するな」という人間の専門家も盲信しなくなる学びかもしれません。

現時点での活用法

それでは、現時点ではどのような使い方が出来るでしょうか。

これも吟味された内容ではないので、ちょっとしたヒントとして読んでください。

※とくに疾患のある方や深刻なお悩みにはお勧めしません。

問いを提案してもらう

Kojunはワークショップなどで投影技法を教えてきました。その経験をヒントに、こんな使い方を考えてみました。

User
なかなか実行できないことがあります。(←悩みやテーマを簡潔に)

ヒントを得るための自分自身への質問を提案してください。

ChatGPT

自分自身に向けてヒントを得るための質問を提案します:

  1. なぜその行動を実行することが重要だと感じるのか?
  2. 自分が成功した場合、どのような利益があると考えるのか?
  3. 過去の成功体験や困難を乗り越えた経験を振り返り、それらから学ぶことは何か?
  4. 自分の強みや長所は何か?
  5. 不安や恐れの根底にある理由は何か?
  6. 目標達成のために必要なステップは何か?
  7. 周囲のサポートやリソースをどのように活用できるか?
  8. その行動が失敗した場合、その経験から得る教訓は何か?
  9. 行動することで得られる成長や学びを考えると、その行動を実行する意義はあるか?

で大事なことは、提案された質問の答えをChatGPTに入力したりはしないということです。そこから先は自分の内なる作業です。

心得1「対話AIに正解を求めない」によって、答ではなく質問を求めています。

心得2「対話AIは発想や視野を広げるために使う」によって、複数の候補や案を挙げてもらいます。

心得3「対話AIに理解や共感を求めない」によって、共感は真に受けず聞き流します。

演じてもらう

対話AIに助言を求めないと申し上げましたが、あえてこんな使い方を試してみました。生成AIのパロディ能力を使って、発想や視点を増やします。

User
「夫がゴミ出しをしてくれないことに、煮えたぎるような怒りが湧いてしまいます。そんな自分が(後略)」

カール・ロジャーズ風に答えてください。

ChatGPT
カール・ロジャーズ風のアプローチでお答えしますね。

あなたのお悩みをお聞きし、その感情がどれほど深いものであるか理解いたします。ご主人がゴミ出しをしないことが、たわいもないことに思えるかもしれませんが、実際にはその小さなことが、より大きな感情に繋がっていることもあります。

怒りやイライラが湧いてくるのは、何らかの重要なニーズが満たされていないためかもしれません。カール・ロジャーズの考えでは、人間は深いレベルで受け入れられることを求め、愛されること、尊重されること、理解されることが重要なニーズとなります。そのため、ご主人がゴミ出しをしないことが、これらのニーズに関連している可能性があります。

怒鳴ってしまったことに対して自己嫌悪を感じるのは、理解できる反応です。しかし、自分を責める必要はありません。私たちは時に感情のコントロールが難しくなることもありますが、それは人間らしい側面でもあります。大切なことは、自己を受け入れ、自分の感情を理解しようとすることです。

(後略)

User
同じ悩みに対して、アルバート・エリス風に答えてください。

ChatGPT
アルバート・エリス風のアプローチでお答えしますね。

まず、あなたのお悩みに対して率直な視点を持ちましょう。ご主人がゴミ出しをしないことに対して、煮えたぎるような怒りを感じるとのことですが、それはあなた自身が持つ信念や期待に起因している可能性があります。

アルバート・エリスは合理的感情療法(Rational Emotive Behavior Therapy, REBT)の提唱者であり、彼のアプローチでは、感情は私たちの信念や考え方によって形成されると考えられています。つまり、あなたが怒りを感じるのは、ご主人がゴミ出しをしないことに対して「彼はちゃんとやるべきだ」というような要求的な信念を持っているためかもしれません。

(中略)

また、自分の感情に対しても受け入れる姿勢を持つことが大切です。怒りを感じること自体は自然なことであり、自己嫌悪する必要はありません。感情を否定せずに受け入れることで、感情的なバランスを取り戻すことができるでしょう。

最終的には、あなた自身の信念を見直し、合理的な考え方に基づいて行動することで、より健全な関係を築くことができるでしょう。

User
同じ悩みに対してエリク・エリクソン風に答えてください。

ChatGPT
エリク・エリクソン風のアプローチでお答えしますね。

あなたのお悩みは、夫がゴミ出しをしないことによって内面に生じる対立と戦いの一部であると理解します。エリクソンは心理社会的な発達理論を提唱し、人間の成長と発達はライフステージを通して継続的な課題に直面することによって成り立っていると考えました。

あなたの悩みにも、エリクソンの発達段階理論が適用されるかもしれません。たとえば、成人期における重要な課題の一つは、自己のアイデンティティと関係性の構築です。ご主人がゴミ出しをしないことによって、あなたの家庭内の役割やバランスに対する疑問や不安が生じることがあります。

このような場合、自己と向き合いながら、自己のアイデンティティと関係性を見つめ直すことが重要です。自分が家庭内で果たすべき役割や期待について考え、夫とのコミュニケーションを通じて共通の理解を築くことが必要です。

エリクソンの理論において、健全な発達は調和とバランスを持つことが重要視されます。夫婦間の対話やコミュニケーションを通じて、お互いの気持ちや期待を理解し合い、相互に尊重することで、より健康的な関係性が築かれるでしょう。

(後略)

User
同じ悩みに対してカール・ユング風に答えてください。

ChatGPT
カール・ユング風のアプローチでお答えしますね。

(中略)

このような場合、カール・ユングは「影」という概念を持ち出すかもしれません。影は、自己の無意識的な側面であり、自己が受け入れがたいと感じる要素や感情が含まれています。夫がゴミ出しをしないことが、何らかの形であなたの影に関連している可能性があります。そのため、怒りが湧き上がるのは、影の側面が刺激されているからかもしれません。

自己と向き合い、影と対話することは、内なる成長と発展につながる重要なステップです。カール・ユングのアプローチでは、自己を理解し、内なる側面に気づくことで、よりバランスの取れた心の状態を実現できると考えられています。

夫とのコミュニケーションを通じて、お互いの感情や考えに対してオープンな対話を持つことも重要です。彼の行動には何らかの背景や理由があるかもしれませんし、あなたの感情も深層心理に起因しているかもしれません。お互いを尊重し合い、理解し合うことで、関係性が成長し、お互いの心の平穏を促進することができるでしょう。

最終的には、自己との対話と共に、夫とのコミュニケーションを大切にし、内なる成長を遂げていくことが重要です。

※「答えてください」を「わかりやすく答えてください」としてもよいですね。

同じテーマに関して様々な視点で捉えるための刺激にはなります。目的は発想を広げることなので、対話AIに正しさを求めているわけではありません。

視点が広がるという意味においての癒しは起きるかもしれません。

結局は人間の専門家の意見を聞く場合もそうかもしれませんが。ただ、自分が持っている1つの視点に対して、援助者のもう一つの視点を加えただけでは、苦しい感じにしかならないことも多いです。しかし、1対1ではなく、3~5の視点を並べると違うことが起こる場合があります。

まとめ

まとめると、お勧めしないことは「正しい答えを求めること」「共感や理解を求めること」、場合によっては役立つかもしれないのは「発想や視点を広げるための活用」です。

ヌイグルミは返事をしない。本は話を聴いてくれない。おみくじは共感しない。それらの機能の欠けが重要だろうと思います。

AIがカウンセリングするとしたら、AIが使うカウンセリング手法は人間が使う手法の再現である必要ははないでしょう。

活用については「おみくじ原則」を提案しました。

参考

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

※当サイトの事例等は事実に基づいてはいますが複数のケースや情報を参考に一般化して再構成、フィクション化した説明目的の仮想事例です。

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