人から嫌われることを過剰に恐れて、人の顔色を伺う生き方をしていると気づいた人に、その深層心理を解消することを勧めると、かなりの確率で「楽にはなりそうだけど、悪い人間になってしまいますね」と躊躇します。
実際のところ、その心配無用のことが多いです。
でも、いい人ではなくなるかもしれません。
いい人じゃなくなるのは恐ろしいという人は、こんなことも考えてみてください。
- 悪い人
- 自分のために人を犠牲にする人
- いい人
- 自分が救われるために、いい行いをする人。自分が人のお役に立つことが嬉しい。
- よく生きる人
- 他人や神様からどう思われようと、大切なものを大切にして生きる人。自分がお役に立つかどうかに関わらず、人が幸せになるのは嬉しい。
いい人には、同じ恐れをもつ人や、そんな人を利用したい人が寄ってきます。そういう人達から「いい人じゃないと承認しないよ」というメッセージをもらい、ますます恐れは強化されます。強化された恐れは、変な自信もどきになります。
「自分はいい人だ」という安心感と、「あの人も幸せ」という喜びは別のこと。あなたが求めているのはどちらでしょうか。両方かもしれませんね。だとしたら、よく生きるために大事なのは後者ではないでしょうか。
「いい人をやめたら悪い人になる」
そんな恐れを手放すと、人の幸せを感じやすくります。
他人のストーリーに入り込んで主人公になろうとしなくなります。他人を大切にできます。
落し物を拾ったとき、いかにして自分がいい人になるかを考えますか? それとも落とし主はさぞ困ってるだろうなと心配になりますか? 後者ならば、いい人をやめても悪い人にはなりません。いい人の深層心理を解消しても、そういう人を大切にする気持ちはなくなりませんから。そういう気持ちだけになります。
いい人じゃないと天国に行けないとか、いい人じゃないと受け入れてもらえないとか思っていると、人に寛容でなくなってきたりもします。
あ、上記の”よく生きる人”は、”寛容な人”かもしれません。