「頑張れ」が頑張れない人を増やす

立ち上がれないときは、二通りあります。

決断して、えいやっ、と思い切っれば立ち上がれる場合。

それをしても苦しいだけ、激痛が起きる場合など、諦めたほうがいい場合。ギックリ腰を想像するとよいでしょう。

  • 思い切った方がいいとき(動きにくいとき)
  • 諦めたほうがいいとき(動けないとき)

で、なかなか立ち上がれない人にも、これらの2つの場面があります。

動けないときに「立ち上がれ!」を浴びていると、生き延びるために「人がなんと言おうと、立ち上がらないぞ」を身につけます。それは深い決断として、反射レベルに染み込みます。

すると、動きにくい(思いきって立ち上がれる)ときにも、「立ち上がらないぞ」が発動するようになります。

そこから抜け出す克服者は、立ち上がれないときに諦めて、立ち上がれるときに思い切って立ち上がるということを学びます。

その立ち上がる瞬間を見た世間は、「ほら、やる気になれば出来るしゃないか。やっぱり、思い切って決断して立ち上がるべきなんだ」と誤解します。

そしてまた、次の犠牲者に「立ち上がれ!」を浴びせます。

このようにして、世間が立ち上がれない人を深刻化させるメカニズムがあります。

「立ち上がれ!」を「ポジティブに考えなさい」に置き換えても、同様のことが起きています。

  • ポジティブに考えて上手くいくとき
  • ポジティブに考えると逆効果のとき

つまり、常に頑張れ、常に頑張るな、の「常に」を「臨機応変に」に変える必要があるわけです。

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