心理セラピーの二人の師匠

私には複数の心理セラピーの師匠がいますが、その中の二人について書いてみます。

心理セラピーでは「葛藤」を扱います。つまり、変化したいという気持ちと、その背後にあるものを変えたくないという抵抗が拮抗するわけです。

抵抗が強いと心理ワークに真剣に取り組まないこともあります。つまり、逃げちゃうわけです。

そのような場合にセラピストができることは、葛藤をかんじてもらうということです。

「変わりたい」けど「変わりたくない」の両方をしっかり感じてもらう。

私はもともとは「人を変えたい支援者」ではなく、「無理強いで変えられたくない当事者」の立場からスタートしたので、根っこは「変えようとしない」派です。

なので、クライアントが諦めるとき、その選択を尊重します。しかし、「ほんとうにそれでいいのか」という問いはプレゼントします。

ただ、ご自身に嘘をつくのではなく、葛藤を自覚して持ち帰ってもらういます。

ある師匠のスタイル

葛藤を持ち帰ってもらうというのは、最初の頃に学んだ師匠のスタイルでもあります。

あまり幸せそうな表情でセッションが終わらないのですし、もう申し込んでこないかもしれないですが、それがその人にとって一番プロセスが進んだ状態になるわけです。

その師匠は、短期間で深いセラピーの成果を出していました。それは最大限に注文されたプロセスを進める方法ではあるのかもしれません。

ですが、場合によっては、クライアントは孤独になっちゃうんですね。でもそれがセラピストの役割なのか・・・

別の師匠のスタイル

後に影響を受けた別の師匠は違う意見でした。

抵抗の大きなケースでは、クライアントと繋がり続けなければいけないと。

なので、ある意味では葛藤をあまり突きつけないわけです。

葛藤を突き付けるというのは、変わることを無理強いしないまでも、ちょっぴり変えようとしてはいるんだなと気づきました。もちろんそれはクライアントの要望によってしていることなんですが。

そして、あまり葛藤のインパクトにはこだわらなくなりました。私がこれまで見てきた真実をただ伝えるようになりました。その意味はクライアントが決めます。

私のスタイル

けっきょくのところ、私が提供したいセラピーは、「短期間で成果をだす」セラピーではなくて、「短期間で成果がでちゃう」セラピーなんだなと思いました。

そんなセラピーは、歩きながら走っているような時間です。

私は女でもあり男でもあります。

音楽を2曲同時に聴くのも好きです。

師匠たちが違うことを教えてくれるのも好きです。

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

※当サイトの事例等は事実に基づいてはいますが複数のケースや情報を参考に一般化して再構成、フィクション化した説明目的の仮想事例です。

\(^o^)/

- protected -