いまのところ、私の心理セラピーは子供向けには提供していません。
心理セラピーのスタイルが「自立を促す」ものだからです。それは「甘えるな」ということではなくて、大人の自分と子供の自分を共存させてゆくという意味です。最終的にセラピストが側にいなくてもよくなると言うとわかりやすいかもしれません。
※ここでいう「自立」は、自立支援制度のような社会復帰のことではありません。一部重なりますが、一部真逆です。
子供向けには提供していないというのは、子供は未熟だからできないだろうという意味ではありません。子供は自立してはいけないのです。
私は子供の頃に働いて家計を支えていました。しっかりした若者になりました。アルバイト先でも管理職と間違えられるくらいです。しかし、後に深刻な心の問題を発症します。
子供の頃には依存する、一方的に与えられ続けるという時期を過ごす必要があります。職業体験イベントで社会勉強するくらいはよいですが、家計の実感があるほど背負っていけないのです。
自立を促すセラピーで主体的な成果を出すまえに、もっと大切なことがあります。
心理セラピーでやることは、子供の頃に必要だったことのリプレイでもありますが、子供に必要なのはリプレイではなくて現在進行系のもの。成熟するには早すぎると思うのです。現実を受け入れる前にやることがあると思います。
私の心理セラピーを子供に提供したとしても、それを「心理セラピー」とは呼ばないのではないかと思います。それは大人と子供の普通の関わりのようなものになると思います。
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