「嫌なのに誘いを断れない」人に必要な質問

「嫌なのに人の誘いを断れない」というケースについてお話します。

上司から昼休みのランチに誘われるが、断れずいやいや同伴してしまう。

嫌なんです。本当に嫌なんです。

友人は「断ればいいじゃないか」と言います。でも、どうやって断ればいいかわからない。

(相談例)

このような人には、断る方法をいろいろとアドバイスしても決して実行しません。

あなたは断り方のアドバイスをことごとく明確な理由なく却下したり、聞こえないふりしたりしていませんか?

解決の鍵となる質問

これを読んでも実行するのは容易ではありません。それを解決するには、自分と向き合うことが必要ですから。

具体的には、次の質問に心底正直いに答えることが解決の鍵になります。

「誘いを断ると何が起きると想像していますか?」

この悩をもつ人の多くはこの質問に答えることができません。あなたは答えられるでしょうか?

人によっては、もうこの質問を見ただけで既にこのページを閉じてしまったかもしれません。

自分で答えられないから心理セラピストに手伝ってもらうのでしょう。

心理セラピスト探しの観点で言うと、その質問に答えることを手伝える心理セラピストを探すってことです。コーチングのような質問屋ではなく、「答えられない理由」を解除してくれる人です。

自分と向き合うとどうなるのか

質問の答えは様々にありえるのですが、ここでは分かりやすい例として、「断ったら怒鳴られる」だったとしましょう。なんでそんなイメージをを想像してしまうのかはさておき、とにかくそんなイメージがあったと。

※ここではあえて、よくあるリアルな例を挙げるのは避けます。

「私は、誘いを断ると、怒鳴られそうな気がしている」とあるがままを自覚して認めることが、自分と向き合うということになります。

これができたら、何が起こるでしょうか。

で、「怒鳴られる」が起こりえないと思えてきたら、それで解決するかもしれません。これは認知の歪みの修正で悩みが解決するという最も簡単なケースです。そんな簡単な人は相談に来ませんけど。

その怒鳴られるイメージが幼少期の原体験からきているなんて場合は、まあ広義トラウマとして心理セラピーで扱うのもよいかもしれません。

ですが、ここでは現在の日常的な心のスキルについて理解しておきましょう。

「怒鳴られる」が実際に起こりえるように思えた場合はどうでしょうか。

その場合、自分の感情を、自覚して認めることで、次の選択が可能になります。

「嫌いな上司とランチに行く」か「怒鳴られてビクッとする」か。

どちらも嫌ですが、たいていの人は後者を選びます。

それも、「そうすべき」というような理詰めではなく、心底そちらを選びたくなります。

心底から選ぶので、その行動ができます。

「嫌いな上司とランチに行く」のは人に支配されることであり、「怒鳴られてビクッとする」のは自分の責任で引き受けることだからです。

ここで自分の責任で引き受けるよりも人に支配されることを選ぶという性質を持っている人の場合は、問題の本質は「怒鳴られる」とは違ったところにあるでしょう。その場合はブログ記事で扱う範囲を超えているので、深呼吸してひとまず大切に閉じておきましょう。

自分と向き合えていないとどうなるか

自分と向き合えない、すなわち鍵となる質問から耳を逸らすとどうなるでしょうか。

次のような選択肢になってしまいます。

「嫌いな上司とランチに行く」か「なんだかわからない恐怖を味わう」か。

こんな無謀な闘いはやめましょう。

まとめ

上司がいかに悪いかを人に聴いてもらうことでストレス緩和になることはあるかと思います。

しかし、ストレス緩和と、事態解決(断れるようになる)は、別のことです。アプローチも違います。両方やるのもよいですが。

事態解決の鍵は「断ると何が起きると想像しているか?」です。

答えを見つけることが出来るなら、行動の選択につなげることができます。

出来ないなら、それが出来ないことで「なんだかわからない恐怖」と闘っていることに気づきましょう。友人のアドバイスが役立たない理由がわかるでしょう。

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

※当サイトの事例等は事実に基づいてはいますが複数のケースや情報を参考に一般化して再構成、フィクション化した説明目的の仮想事例です。

\(^o^)/

- protected -