アダルトチルドレン、トラウマなどの言葉と心理専門家

Facebooktwittergoogle_plus

医師が診断書を書く場合を除いて、心理の専門家が本人に対して「あなたはアダルトチルドレン(AC)です」とか「あなたはトラウマです」と言うことは基本的にはありません。専門家にラベルを貼られることで、そのラベルに支配される(新たな症状が発生したり、症状から抜け出しにくくなる)ことを嫌うためです。

私自身も産業カウンセラーや臨床心理士からAC向けの対応をそれとなく提案されたことがありますが、カウンセラーの口から「AC」という言葉は一度も出ませんでした。「上野さんは、一般的なウツではないように思います」「薬よりもカウンセリング等がいいかもしれませんね」、そんな言い方です。

しかし、本人が情報・相談先を探すには便利な言葉だったりもします。また、自分を責めることをやめるきっかけとなったりします。

そのようなラベルとなる言葉は、そもそも何なのでしょうか。

11412197_487066524786337_5514681111638402564_o

それは、

人生の可能性を守るための、問題の捉え方

ではないかと思うのです。

いくつか例を挙げましょう。

「アダルトチルドレン(AC)」は、もともとアルコール中毒者の子供のためのグループケアから派生した大人のためのグループです。そのような趣旨に賛同して回復を求める人達のことです。病名、診断名ではありませんので、本人がACだと言えばACだし、そうではないと言えばそうではないです。自分がACであると認めるのは、機能不全家族というような概念に基づいて、支援者や仲間とともに回復の道を歩む、生き方を考えるという態度と言えるでしょう。

「トラウマ」は、人間の高度に発達した神経系がある形で正常に作動したときに陥る状態を指し、それを科学的および経験則的な方法によって解消しようとするときに使われる言葉です。

「適応障害」は、資質や生育環境などから生じるパーソナリティと、生活環境(多くの場合、職場)との間に生じる不適応として問題を捉える見方とも言えます。これは診断名でもあるので、見方だと言うのは違和感もありますが。うつ病未満という位置づけもあり、問題をうつ病などへ発展させないために対策しようという意図を伴います。
※余談ですが、言葉のひびきが「社会に適応できない」ような感じがして、ショッキングですよね。なんとかならないものでしょうか。

それらの言葉は、対処•解消法を探す想いをともなって生まれたはずです。

「私は、ACで、トラウマで、適応障害です」という人は、3つの病気を持っているという意味ではなく、3つの観点から問題を見ることができていると言っているわけす。もしかしたら問題は1つかもしれません。

先日、トラウマ専門のセラピストに会いましたが、その方はショック・トラウマから、もっと地味なものまで多くの心の問題を「トラウマ」という概念で説明できます。幅広く「トラウマ」を捉えていて、客観的に解決法も語ることができるので、その言葉には害がないです。その専門性が高いゆえに、「AC」とか「適応障害」という言葉は必要なくなります。しかし、AC、適応障害が扱えないわけではありません。むしろ一貫性のある説明が期待できます。

いずれにしても、セラピストが問題をどのように捉えるのかは、セラピスト探しの1つの観点になるかと思います。手法の違いより大きいかもしれません。

ちなみに、私が扱うビリーフチェンジ・セラピーでは、心因性の悩み(または人生の可能性を奪うパターン)の多くは、感情とともに封印された深層心理の禁止命令(ビリーフ)を根本原因としてとらえます。ビリーフは生得的なものではない、ゆえに手放すことができるという捉え方をしています。本来の自分を解放し、その人がその人らしく自立することを目指します。

 


自分に病名等のラベルを貼るのではなく、心の悩みを解決したり、心理的成長するための心理セラピーについて知りたい方は、こちらで具体的なやり方や、Q&Aをご覧になるとよろしいかと思います。  ⇒心理セラピーについて

 
心理的な相談をしたい方は、個人セッションをご検討ください。⇒サービス案内
 
自分に嘘をつかない生き方のメール講座はこちら。⇒無料購読
 
ブログ更新をメールでお知らせ→

関連記事
相談したいけど、秘密を話したくない。そんなとき探す相談相手は?... 相談したいけど、秘密を話したくない。人に言えない悩み。 はたして、秘密をばらされることが心配なのでしょうか? 本当は何を心配しているのか? もしかすると、説教されると思っていませんか? 一例として、「リストラされたが、どうしていいか分からない」という状況を挙げましょう。 ...
過保護・過干渉という拷問 心の病について調べると、原因として「過保護・過干渉」という言葉がしばしば書かれています。 過保護というと”甘やかされれて育った、甘ったれた人”というイメージがあるかもしれません。 過干渉というと、”なんでもやってもらえて、苦労を知らないから、怠け者になった人”というイメージがあるかもしれ...

Facebooktwittergoogle_plus

The following two tabs change content below.
心理療法セラピスト 上野貢潤

心理療法セラピスト 上野貢潤

代表ファーストブレス
~自分の心と対話する~ 心理療法セラピスト/Points of You マスタートレーナー
カテゴリー: 心理セラピー(心理療法)関連, 視点・本当の問題 タグ: , , パーマリンク