心理セラピストの探す視点 ~ 権威、手法、人

権威で選ぶ?

有名であるとか社会的地位があるなどの権威で選ぶ方法があります。多くの人は自覚せずにこの選び方を取り入れています。効率的によい情報にたどり着く場合と、権威に騙される場合の両方があるかと思います。

権威で選ぶことの良し悪しは一概にいえませんが、自分が権威で選んでいる点を自覚することはお勧めします。団体理事など高い地位の人を信頼するとか、テレビに出てるとか、白衣を着ていると信頼するなんてのも、これですね。

Lambertの研究によると、セラピー成果に期待要因(ブラシーボ効果)の与える影響は15%だそうてす。

手法(療法やメソッド)で選ぶ人もいます。どんな手法が効果がありそうか、というのを調べて、それができる人や機関を探すという方法です。多くの人に効果があるということと、自分にとって効果があるということは別のことであることに注意が必要です。

手法で選ぶ?

手法で選ぶ場合は、その手法がどのような考えや信念に基づくものなのかを知っておくことをお勧めします。そうでなく、流行っているという観点では、思考錯誤しても手法選びの精度があがりません。また、その手法がなぜできたのかというルーツを知っておくのもオススメです。

Lambertの研究によると、セラピー成果に与える技法要因の影響は15%だそうてす。手法への期待要因が加われば30%となります。

人で選ぶ?

そして深刻な悩みを持つ人がやがてたどり着くのが、人で選ぶという探し方です。誰の心理支援を受けたいかということが重要になってきます。

Lambertの研究によると、セラピー成果に与える治療関係要因(セラピストとの関係)の影響は30%だそうてす。人への期待要因が加われば45%となります。

人で選ばれる心理支援者は、心理支援者の個性や多様性が前提なのですが、心理支援業界では、多様性は否定される傾向が強まってきています。

しかし、どの療法がいいのか深刻に悩む必要はありません。というのも、治療法よりもカウンセラー個人による違いの方がずっと大きいからです。

杉原保史『プロカウンセラーの薬だけにたよらずうつを乗り越える方法』p.102

Lambertの研究によると、セラピー成果に与える治療外要因(偶然の環境変化や出来事、クライアント自身の力)の影響はもっとも大きく40%だそうてす。

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