私が異性装(ここでは、身体と異なる性別の服装をすることとします)をSNSで公開したのは数年前くらいでしょうか。一部のセラピー仲間からも目をそらされ、一部の女性たちからは見下されました。
SNSでは、よく「うけるね」ボタンが押されました。それは愉快ではないのだけれでも、その不愉快に負ける気はまったくしなかった。そして、とくに説明もしなかった。「笑わないでください」とお願いする気など毛頭ありませんでした。
当時LGBTQなんてことも知らなかったので、なんら人権など主張するものでもないと思っていました。
これをカミングアウトしたことで、社会的に不利になることは私にとって受け入れられることでした。「人目を気にする生き方をやめたい」というのはセラピーのテーマでもよくありますが、「どうしても人目を気にしてしまう」は社会を生きてゆくために身につけたものです。
一般的なセラピーでは、「必要以上に人目を気にしすぎるのを解消しましょう」ということが多いでしょうか。
でも、必要以上かどうかではなくて、もっとシンプルに「人目を気にするために生きているわけではない」という生き方もできます。
それによって社会的に不利になるかは二の次の問題ということです。
社会を生き延びるために、人目を気にする一生を送りたいか、人目を気にするために生きるのをやめてから、生き延び方を考えたいか、好みの分かれるところです。
The following two tabs change content below.

心理セラピスト 心理相談、短期間で終了する心理セラピー(心理療法)を提供しています。
最新記事 by クィアな心理セラピスト Kojun (全て見る)
- 敵でも味方でもないものを大切にする - 2021-04-13
- 心理学は科学か? - 2021-04-09
- 「克服」から「治療」への逆行 - 2021-04-09