心理セラピーを選ぶヒント:変化のレベル

技法で選ぶ場合についてもヒントを挙げておきます。

プロチャスカという人は目的に応じて技法を選ぶということを提案しています。その目的を次のようにレベルで分類しています。厳密にあてはまりものではないので、参考程度に見てください。

レベルKojunの解釈Kojunのサービス
症状/状況症状が消えることがクライアントの望み(フラッシュバック等)広義PTSDのセラピーの一部で扱う。
認知の不適応信念・思い込みを解消(強迫症、思考パターンによるウツ等)認知行動療法で変化しないものを個人内葛藤レベルで扱う。恐怖症のセラピーで扱う。
現在の対人葛藤現在の人間関係(職場での虐め等)対処法や感情処理を扱う。
家族/システム葛藤家族に起きている悪循環を解消したい個人内葛藤の中で扱うが、家族の変化を目的としたセラピーはしない。
個人内葛藤生き方を変える(原家族の影響から自由になる等)心理セラピーで扱う。

TTM Levels of Change by Prochaska を参考に分類)

症状-診断名-療法選択モデルは、表中の症状レベルに相性がよいです。上述の持続エクスポージャーも「症状/状況」レベルの例として挙げられています。

Kojunが得意とする個別的側面(上述にテーマと呼んだ悲しみや尊厳や怒りや安心感)は、主に表中の「個人内葛藤」レベルに相当します。手法としては実存心理療法、ゲシュタルト療法などをプロチャスカは挙げています。

現在は別居/離別している原家族の「家族/システム葛藤」の影響は、「個人内葛藤」レベルとして扱える場合があります。

「認知の不適応」や「現在の対人葛藤」であっても、原因が心に深く刻まれている場合(意識や行動を中心とした技法で効果がない場合)は、その奥にある「個人内葛藤」レベルを扱うことが有効な場合があります。

参考記事:

※当サイトの記事には実践経験に基づく意見や独自の経験的枠組みが含まれます。また、全てのケースに当てはまるものではありません。ご自身の判断と責任においてご活用ください。

※当サイトの事例等は事実に基づいてはいますが複数のケースや情報を参考に一般化して再構成、フィクション化した説明目的の仮想事例です。

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