原因論の罠
- 2022-10-28
アダルトチルドレンは親のせいなのか
標題にはアダルトチルドレンと書きましたが、それに限らず親からの影響で苦しんでいる人たちのお話です。 私たちの心理セラピーでも幼少体験を扱うことは多く、養育者が重要な存在として扱われます。 そこで、果たして親が原因なのか、親が悪いのかなんてことが問題にされることがあります。毒親という言葉があったり、親 […]
- 2022-10-19
解決志向って問題から目を逸らすこと?
解決について考えるか、問題について考えるか。目標か課題か、願いか不満か、目的か原因か。 心理カウンセリングなどにおいて、原因とか課題とかについて考えることはあります。心にある克服が容易でない問題のことを、私も心理課題と呼んだりすることがあります。 なぜなら解決に役立つことがあるからです。 解決志向の […]
- 2022-07-22
宿命と解決志向アプローチ
Kojunから見た解決志向アプローチ(以下、SFA)を語ってみたいと思います。 SFAはもともと家族療法に縁のあるものだそうですが、Kojunの心理セラピーは短期療法という接点があるように思います。 ウェルフォームド・ゴールを発掘する カウンセリングにおいて、原因について掘り下げる作業をケースフォー […]
- 2022-07-07
「原因論の罠」と「目的論の罠」
過去を扱う心理セラピーなどへの批判にこのようなものがあります。 「過去の被虐待が原因だと指摘してもラクにならない」 はい、指摘しただけではラクにはなりません。指摘するだけでは心理セラピーとは言えないでしょう。 そこで、「原因」ではなく「目的」に注目しましょうというのが目的論です。 伝統的な精神分析が […]
- 2022-02-01
原体験ストーリーは原因ではない
過去を扱う心理セラピーの心得について。 過去を扱う心理セラピーと、原因論はちょっと違います。 原体験のストーリーは原因ではありません。 原体験とは たとえば、目上の男性や警察官などに不必要に反抗的な反応パターンで苦しんでいる人の心理セラピーで、父親が母親を殴っているのを見ていた幼少体験を思い出し、そ […]
- 2021-11-17
心理セラピーと原因論の罠
以前にも書いていますが、もう一度書いておこうと思います。 たとえば、お悩みが「やっかいな対人反応パターン」だどします。その根本原因は無意識レベルのなにか、たとえばトラウマ、恐怖症、愛着不安定などなど)です。そして、それがつくられたきっかけが、たとえば「ネグレクト」や「家族機能不全」ですね。きっかけは […]
- 2021-09-29
心理セラピーは過去をほじくる?
よく、「精神分析の流れをくむ心理セラピーは過去をほじくるから、けしからん」という意見があります。 知識を使って、「きっとこの人は幼少期に〇〇で、いま〇〇になってるんだな」みたいに人を見て、過去を言い当てたり、アドバイスしたりするのが時々流行ります。 そしてその反動で、精神分析ぽいアプローチが批判され […]
- 2018-12-14
「過去指向の罠」と「未来指向の罠」を超える
「過去をほじくりまわす」だけのカウンセリングは、自分が不幸である理由がわかるだけです。人生で起きるできごとを、過去のことによって解釈しながら生きるという制約を背負ってしまいます。これを「(間違った)原因論(過去指向)の罠」と呼んでいます。 「過去をないことにする」カウンセリングもあります。「原因論( […]
- 2016-01-19
心理セラピーでは、変えられない過去を「原因」と呼ばない
心理セラピーで過去を扱うと言うと、「過去は変えられないのではないか」と言われることがあります。 そのとおり、ある意味では過去は変えられません。「過去を変える」と「過去を扱う」は別のことです。 ※心的現実(サイコリアリティ)の比重や現象の場(主観的な世界観)としての過去が変わることはありますが、過去が […]