ブログ
- 2021-12-26
支援から逃げたくなる
ネイティブセラピストの特徴に当事者視点があります。それは支援者都合の支援、社会都合の支援 へのアンチテーゼでもあります。 社会都合の支援は「ありのまま」をゆるさない 社会都合の支援とは、たとえば就労させることを目的とした自立支援福祉サービスなどです。 支援者都合の支援というのは、症状を消す目的だけの […]
- 2021-12-19
肯定的な心理セラピーはポジティブ・シンキングではない
肯定的とは正し急がないこと 私には心理セラピスト業界の好きなところと嫌いなところがあります。 好きなところは「正しさを強制してこない」ってとこです。 嫌いなところは「正しさを強制してくる」ってとこです。 「したくない」「したけどできない」「したくない自分を受け入れたい」などなどの、ありのままの自分を […]
- 2021-12-16
標準化できない心理セラピー
心理療法の分野では標準化されたものがよいという価値観もあります。 標準化というのはマニュアル化されていて、誰がやっても同じ結果が期待できるるというような意味です。 ※工業やIT分野では異なる意味で「標準化」という言葉が使われていて、興味深いです。(参考:) でもそれは、研究者や行政にとってよいってこ […]
- 2021-12-12
心理セラピーに「させる」はある!?
本人中心アプローチでも指示は出す!? とある学会分科会で、心理セラピーでクライアントに指示を出すようなことについて、あるセラピストが「うちではクライアントになにか”させる”なんてことはないです」と言うのを聞いて、あっと思いました。 私の個人セッションも、本人中心ですから、「これが正しいからこうしなさ […]
- 2021-12-08
心理セラピーの二人の師匠
私には複数の心理セラピーの師匠がいますが、その中の二人について書いてみます。 心理セラピーでは「葛藤」を扱います。つまり、変化したいという気持ちと、その背後にあるものを変えたくないという抵抗が拮抗するわけです。 抵抗が強いと心理ワークに真剣に取り組まないこともあります。つまり、逃げちゃうわけです。 […]
- 2021-12-08
家族システムと感情焦点化/力動アプローチ
家族システムに関わるお悩み ある人が精神的なトラブルを発現しているけど、実は家族システムの問題がその人に表れている、ということがよくあります。 家族システム論では、その人のことをIP(Identified Patient)と呼びます。「患者として認識された人」というような意味だと思います。 私は「S […]
- 2021-12-06
心の問題を克服して変わったなにげないこと
心の問題を克服して変化したことについても書いてゆこうと思います。 心の問題というのは、愛着不安定、広義トラウマなどの精神的な不自由のことです。私も主ないくつかを解消してきました。 特別な症状などがなくなるというのはさておき、書いてみたいのは日常生活や世界観の変化ですね。 掃除が気持ちいい 私は引っ越 […]
- 2021-12-01
「ありがとう」と言うのが難しい
アダルトチルドレンや広義トラウマの方々の中には、「ありがとう」と言えないという心の不自由を持つ人もいます。 「感謝するな」の深層心理 人生脚本に影響する深層心理の禁止令、に「感謝するな」というのがあります。 飛行機恐怖症の人の深層心理に「飛行機に乗るな」という禁止令がある、みたいなものだと言えばわか […]
- 2021-11-30
心の問題で回復できること、できないこと
心の問題は意外と回復する 心の問題は回復できないと思い込んでいる人はけっこういます。恐怖症なんかはセラピー界ではどちらかというと解決が容易とされていますが、治ると聞いて驚く人もいます。広義トラウマにしても、ある種の性格の問題にしても、案外と不治ではなかったりします。 ※ここでの「治る」は医療に限らず […]
- 2021-11-29
ラポールをかける支援者と最初からラポールがある支援者
カウンセラー選びの観点としてラポールを考えてみたいと思います。 ラポールとは「架け橋」を表す言葉で、カウンセラーとクライアントの信頼関係を意味します。 心理支援業務の作法としては、最初にラポールを築くこととされていることが多いようです。まずは、クライアントとの信頼関係づくりからってことですね。 とこ […]
- 2021-11-28
この世の不公平さと幸せ
生まれ落ちたところは宿命で、それは変えられない。 どのように人生が運ぶかは運命で、それは変えられる。 人生の運び、運命を変えるというのは、心理セラピーで深層心理のパターンを変えたり、愛着安定化をしたりするのも当てはまると思います。 アダルトチルドレンはそうでない人たちを羨むか さて、たとえば、「気づ […]
- 2021-11-24
プロセスに付き合ってくれる心理支援者
プロセスに付き合ってくれるかどうかという観点で心理支援者を探すヒントを書いてみます。 プロセスというのは、たとえばこんな感じです。 衝撃 → 否認 → 感情の混乱 → 受け入れ → 再発見 ※プロセスのモデルは諸説あります。 看護などの分野では難病の告知、余命、死別などを扱うため、プロセスの段階を理 […]
- 2021-11-21
病名の意味 – ラベルは原因を表すとは限らない
子供や自分を医師に診てもらって、「うちの子に(私に)〇〇障害の診断がついた」と言う人と、「うちの子は(私は)〇〇障害だった」と言う人は、捉え方がかなり違うように思います。 生物医学(身体の医学)の診断は多くの場合に原因とも対応しているようですが、精神医学の診断は原因を言い当てるというよりは、どちらか […]
- 2021-11-20
「無条件の愛」は無条件ではない
心の回復のために「無条件の愛」というものが必要だと言われます。自分に向けた場合は、(良い意味での)自己愛となりますね。 この言葉、理屈の世界をみているか、体験的な世界を見ているかが表れるので、面白いと思います。 心の回復に必要ないわゆる「無条件の愛」について、私の思うところを書いてみます。 自己犠牲 […]
- 2021-11-19
「過保護」に関するとんでもない誤解
ある臨床家の先生は「過保護だとストレスに弱い子が育つ」と言っていましたが、私はそれは偏見だと思います。 心理学を教える立場の先生たちから、そのような言葉を聞くたびに心が痛みます。 甘やされたというより、トラウマに近い 保護されたから自分で守れなくなるとか、親が代わりにやってあげたから本人は出来るよう […]
- 2021-11-18
根本解決のための心理セラピー
Kojunの心理セラピーの客層は根本解決を探している人たちが殆どです。いろんか実践をしてきて、それはそれで役に立ったけど、根本解決ではなかったとおっしゃいます。 そのことは、深層心理セラピーということと関係しています。 深層心理を扱うことが根本解決につながるとはどういうことか、書いてみようと思います […]
- 2021-11-17
心理セラピーと原因論の罠
以前にも書いていますが、もう一度書いておこうと思います。 たとえば、お悩みが「やっかいな対人反応パターン」だどします。その根本原因は無意識レベルのなにか、たとえばトラウマ、恐怖症、愛着不安定などなど)です。そして、それがつくられたきっかけが、たとえば「ネグレクト」や「家族機能不全」ですね。きっかけは […]
- 2021-11-14
虐め被害の心理戦のポイント
日本では戦争やテロがない代わりに、DV、パワハラ、虐めなどのミクロな暴力が蔓延しています。ミクロといっても、戦争やテロと同じようなことが行われていたりします。その中でも虐め/継続的な暴力について、被害者のためのヒントを書いてみます。 主に現在進行形の問題を想定して書きますが、過去の出来事に対するトラ […]
- 2021-11-13
心の問題はもつれた糸
心の問題の解決というのは、もつれた糸を解くことに似ていると思います。 失敗やハズレの心理セラピーというのも、実はプロセスになっていることがあるように思います。 つまり、試行錯誤ってことです。 最近の心理支援では、臨床心理学に正しい答えを求める風潮があります。答えは教科書に書いてあると信じる立場です。 […]
- 2021-11-02
【Q&A】心理セラピーで気分が悪くなることはあるか
深層心理を扱うセラピーは気分が悪くなるというようなイメージもあるかもしれません。 たしかに、嫌ななにかを扱うわけですし、そこに触れがたきものが隠れているわけですから、抵抗はあります。ある程度のモチベーションがないと気持ち悪いかもしれません。モチベーションがないと全く向き合えないので。 ただ、実際にセ […]
- 2021-10-16
児童虐待防止施策の気になるところ – 正義の功罪
児童虐待について法整備がされ通告義務などが知られるようになってきました。昔ながらの心理セラピスト視点で、またぶっちゃけたことを書いてみます。賛否あるとは思いますが、あえて言うならというお話です。 世代間連鎖と克服意志のある保護者 児童虐待については、虐待している保護者の救済・援助については語られるこ […]














