- 2024-10-20
PTSDやショックトラウマは専門家の助けがなければ回復しないのか
これについては混乱があるようですので、私の意見を書いてみます。 PTSDとASDの区別 まず、PTSDは時間の経過とともに自ずと解消されてゆくものではないのですが、それはいわば定義のような側面があります。自ずと解消してゆくものは急性ストレス障害(ASD)と呼ばれて、区別されています。つまり、「PTS […]
これについては混乱があるようですので、私の意見を書いてみます。 PTSDとASDの区別 まず、PTSDは時間の経過とともに自ずと解消されてゆくものではないのですが、それはいわば定義のような側面があります。自ずと解消してゆくものは急性ストレス障害(ASD)と呼ばれて、区別されています。つまり、「PTS […]
統計的エビデンスがある心理セラピーについて 心理セラピー(心理療法)の効果エビデンスというのは、一般的には効果の有無や大きさを調べた統計によるものです。それは母集団(主に平均値)について語るものです。(バラツキが考慮されてないわけでもないですが、それでも母集団と個は別のものです) 統計的エビデンスは […]
どんぐりの背比べ かつてエビデンスがなかった療法も研究が進むとエビデンスが出てきたりします。そして、適応がある療法であれば、療法の効果率(何割の人に効果があるか)は「どんぐりの背比べ」という印象を持っている専門家も増えているようです。 これは、どうやら技術要因(療法の選択)よりも治療関係(セラピスト […]
トラウマインフォームドケアが大切なものと指摘するHEARTSというのがあります。そのなかの「H(Hope)-希望」について書いてみます。 私の心理カウンセリングで実感するのは、他者の事例が希望になるということです。プライバシー保護のために仮想事例を話すことになるのですが、あるいは詳しく話さなくとも、 […]
心理カウンセリング/心理セラピーの世界において、「手法にクライアントを合わせるのではなく、クライアントに手法を合わせるのだ」ということが言われます。 これは、手法にクライアントに合わせようとしてしまうことはよくあるという戒めrえでしょう。 セラピストやカウンセラーも全てを理解しているわけではないので […]
私は元ゲーム業界でゲームを企画開発していました。そして今、心理セラピストです。この二つの仕事には似ているところがあります。 それは、偶然の力を使うということです。 偶然の反対は作為です。開発側からみたゲームとは偶然を取り入れた作為のことです。 王様と占い師 参謀が王様に対して、「この戦争は撤退したほ […]
Kojunの心理カウンセリングの原則に、「クライアントをディスカウントしない」というのがあります。 ディスカウントとは料金のことではなくて、「みくびる」「過小評価する」という意味です。 カウンセラーがクライアントの力を信じないとか、親が子の力を信じないとかですね。 ディスカウントしないというのは、人 […]
親の苦しみを背負う広義トラウマ (親からの)被虐待トラウマ、もしくは被虐待を背景とする広義トラウマの心理セラピーの場合は、虐待を与えた側である親の苦しみのようなものが感じらることがあります。 親のための心理セラピーをするわけではなですが、風景の中にそれが見えてしまう感じがするのです。 これが現れるの […]
私はセラピー手法や理論は、当事者視点のものと治療者視点のものがあると思っています。 治療者と当事者では見ている世界が違うと思います。 たとえば、当事者視点では「足を踏まれて叫ばずにはいられない」ということが、治療者視点では「叫んでいるのは足を踏まれたからだ」となります。 治療者からすると、叫ばなくな […]
人間性中心アプローチは、パーソンセンタードアプローチとも言われます。私は本人中心アプローチと言ったりもします。 その説明文を読んでも、漠然としているので、具体的な例を挙げて説明してみます。 手法を愛するセラピスト こんなことを言う治療者(カウンセラー、セラピスト)がいます。 「CBT(認知行動療法) […]
洞察はときに盲目の原因となる ポール・ワラウィック そうだなと思います。 短期療法という言葉は、過去や原因を扱わずに、解決に焦点をあてようという意味で説明されること後多いです。 精神分析の提供する原因論は役に立たないと。 私は短期療法で、解決に焦点をあてますが、精神分析(ただし本人中心の)や原因探し […]
私は心理セラピーやワークショップ・ファシリテーターをしているので、メソッド(手法や療法)は使います。 メソッドの素晴らしさに感動してセラピスト活動を続ける人もいます。 ですが、私は標準化された再現性の高いメソッドなんてものにはあまり興味がありません。 実は、セッションが上手くいったとしても、「〇〇療 […]
ネイティブセラピストの特徴に当事者視点があります。それは支援者都合の支援、社会都合の支援 へのアンチテーゼでもあります。 社会都合の支援は「ありのまま」をゆるさない 社会都合の支援とは、たとえば就労させることを目的とした自立支援福祉サービスなどです。 支援者都合の支援というのは、症状を消す目的だけの […]
本人中心アプローチでも指示は出す!? とある学会分科会で、心理セラピーでクライアントに指示を出すようなことについて、あるセラピストが「うちではクライアントになにか”させる”なんてことはないです」と言うのを聞いて、あっと思いました。 私の個人セッションも、本人中心ですから、「これが正しいからこうしなさ […]
心理セラピーをしていると、人の苦しみを扱います。小児期逆境体験、寂しさ、暴力被害、理不尽な体験などなどのエピソードもよく出てきます。対人支援の者が相談者お話を聞いたりしていて、しんどくなってしまうことを「もらっちゃう」と言います。 私は「もらっちゃう」がありません。 苦しみに共感はしますが、私が元気 […]
心理支援の探し方について、記事タイトルの観点で俯瞰してみたいと思います。そして、私の心理セラピーではどんなふうにしているかも書いてみようと思います。 フルディレクションとノンディレクション まずは、両極のスタイルをみてみましょう。 フルディレクション(ゆるぎない指示) これは、プロセスの正解を知って […]
障がい者支援の分野などで、「個人モデルと社会モデル」という言葉があります。 「障がい」とは障がい者個人の問題として支援したり訓練したりするのが個人モデルの支援。「障がい」とは社会の問題であるとして、社会インフラを整えたり人権などの教育を充実させたりする支援を社会モデルです。 Kojunの対人支援(心 […]
「エビデンスのある心理療法」というような言葉が流行しています。 「エビデンスがある」と言われると、効果が保証されているように聞こえます。「エビデンスがない」と言われると、アヤシイ感じに聞こえます。ですが、これらは「よくある誤解」です。 「エビデンスのない手法を撲滅しよう」なんて言うエビデンス警察もい […]
私はご本人からの依頼しか個人セッション(カウンセリング)を提供していませんが、「あの人を助けてください」と言われることはたまにあります。 「私の息子が死にたいと言っています。カウンセリングで止めてください」というご相談。 こういうのは引き受けません。息子さんにお金を渡して、息子さんが依頼してくるなら […]
クライアント(来談者)の悩みの本質を無視して、自分が知ってるメソッド(手法)を適用するみたいなことが頻発しているそうです。 心理セラピー(心理療法)のメソッドをパッケージ化して教える商売が流行った結果かもしれません。 「クライアントとして心理セラピーを受けるのが嫌だ」という人たちがセラピスト養成講座 […]
あるセラピストは「自分がメンタル落ちてるときは、引き上げてあげれない」と言ってました。 あるセラピストは「自分が幸せでないとクライアント(来談者)を幸せにできない」と言っていました。 私には、その世界観はが全くないなあ。 自分が落ちていても、クライアントは得たいものを得てゆく。私のメンタルの高い低い […]
ときどき自分で気になって書いてるけど。 私は、使ってるメソッドの効果がすごかったとか、クライアント(来談者)にすごい成果が出たとか、ブログやSNSで呟いてこなかったなあ。 なんでやろって、気になってました。 メソッドの効果を呟かないのは、メソッドに興味がないんだな。知識としての興味はあるけど、価値観 […]
どうやって心理的問題(トラウマなど)を解決するかを教える手法が多いです。 今私は、待つのか、導くのか、といったところの学びを大切にしています。 私は、本人(クライアント)から注文されたことしかしないというスタンスでスタートしています。この注文の合意をセラピーの専門用語では「契約」と言います。 頼んで […]
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