- 2023-03-20
心理療法のエビデンスが含む意味
ある心理セラピー(心理療法)に効果エビデンスがある(統計的に成績がよい)とされるとき、次の2つの情報を含んでいるように思います。 効果エビデンスのWhat情報 たとえば、認知行動療法のエビデンスは、「自動思考や中核信念を変更することで、悩みが解消する」という原理が多くの対象者に成り立つことを示唆して […]
ある心理セラピー(心理療法)に効果エビデンスがある(統計的に成績がよい)とされるとき、次の2つの情報を含んでいるように思います。 効果エビデンスのWhat情報 たとえば、認知行動療法のエビデンスは、「自動思考や中核信念を変更することで、悩みが解消する」という原理が多くの対象者に成り立つことを示唆して […]
白黒思考が問題解決を阻む 「この世は地獄だ」とか「あの人は最高、あいつは最低だ」とか「医者は全て信じられない」とか「金が全てだ」などは白黒思考と呼ばれ、あらゆる心や人間関係の不調を引き起こすと言われています。 たとえば、昔からウツになりやすい思考パターンとしても挙げられています。また、境界性パーソナ […]
クライアントさんに変化が起きるとき、心の振舞い方が変わります。それはパーソナリティの変容とも呼ばれます。生きづらさから解放されてゆくときもそうですし、ある種の精神疾患の回復にも関係します。 ここでは、狭い意味での「認知の修正」アプローチとは異なるセラピーがあることを例を挙げてみてみます。 認知の修正 […]
これは単純に言い切ることは出来ないのですが、大まかなイメージを「怒り」の例によって描いてみたいと思います。 ※事例は仮想事例です。 論理療法を優先したいケース 例1ー1 あなたが自転車で小道を進んでいると、数人のグループが道幅いっぱいに広がってあるいていた。あなたが通れないことなど知ったことではない […]
ここに記載するのは仮想事例です。 主訴 上司(男性)が自分(女性)の肩を揉んでくる。または、食事に誘ってくるのを断れない。それに対して怒りが止まらない。 ※似たような構造としては、悪口を言われるとか、ずるいことをされるというようなバリエーションもあります。 なにが起きているか 心理カウンセリングによ […]
今回は黒澤明監督の映画『夢』を観てみたいと思います。 自然破壊への警鐘のようなオムニバス形式の映画です。そのテーマの意図はすっ飛ばして、心理セラピストならではの視点で案内してみたいと思います。 見どころ1:トラウマの外在化 戦後日本に帰還した中隊長が戦死した部下たちの亡霊と出会うお話です。 この中で […]
Kojunは「認知の修正」という言葉が好きではありませんが、認知療法の元祖(の一人)であるA.エリスの論理療法はちょっと好きだったりします。 ※論理療法の発展形である論理情動療法は人間性心理学であるという解説もあるようです。 それもまたクライアントの信念を変更するのですが、A.エリスの論理療法では変 […]
※このに記載するのは類似のケースを合成した仮想事例です。 主訴 Bさん「職場でも、社会でも、自分が悪者にされてるように感じて、イライラや怒りのようなものがある。生きづらいので、なんとかしたい」 心理カウンセリング それらの感情体験に共通する感覚として、「すべてお前が悪い」と言われてる感じが見つかりま […]
見知らぬ他人をどう感じるか ちょっとした見知らぬ人とのやりとりが、厳しくされたように感じられる。断られただけで、叩きのめされたように感じる。などなど。 たしかにこの世は厳しいのかもしれない。人は冷たいのかもしれない。でも、捨てたもんでもないのかもしれない。 もしかしたらそれは、自分の中に厳しさを取り […]
症状ではなく、その奥にある深層を扱う、または過去を扱う。そんな心理セラピーは原因論の罠にはまると批判する人もいますが、Kojunは必要だと思っています。 ※このに記載するのは仮想事例です。 主訴:デザインの仕事をしたいけど公務員を辞められない 「ベンチャー企業に参加したいけど大企業を辞められない」な […]
たとえば、買ったばかりのモノを傷つけてしまったとか、高価な本を雨に濡らしてしまったとか、やってしまうととても傷つく人へ。 傷ついていることすら気づいていない場合もあります。 まず気づいてみよう 「自分を責めてしまう」という性質に苦しむ人もいます。アダルトチルドレンにもあるようです。 そもそも自分を責 […]
漠然とした不安や気分の落ち込みについては、私の心理カウンセリングで主テーマとして扱うことは稀ですが、少し意見を書いておきます。 原因(対処法)は複数あるかもしれない なんでも複数の原因があり得ますが、漠然としたお悩みほど、原因が複数ある可能性を想定することが重要になるように思います。 ここでいう「原 […]
「短期」の意味 短期療法と言っても、必ずしも時間制限をすることで急かすわけではありまん。セッション回数や時間制限を設ける手法もあるようですが、時間を意識はするもののそのような制限を設けない短期療法もあります。 短期療法の共通点は、目標を定めて焦点化するという点と説明されることが多いようです。 ※ここ […]
現在進行形の家族の問題は、Kojunのところでは主テーマとしてあまり扱わないですが、それでもよくある家族のコミュニケーション問題について、入門的な視点を書いておきます。 円環的悪循環を扱う必要があるかどうか 家族の問題はコミュニケーションのやりとりが、相互に影響して問題を悪化、または維持している場合 […]
大人のアダルトチルドレン(AC)、とくに中年期以降となりますと、人生の前半にはない力を持つようになると思います。 インナーアダルトが育つ 大人のACは自分で自分を育てることができます。 心理セラピストからみると、その人の中の大人の力を使うことができるということです。その人の中の子供に触れながらですが […]
トラウマやアダルトチルドレンなどの生きづらさ持つ人は、なんとなく嫌がられ、避けられることがあります。 それにはいくつかの理由がありそうですが、今回はその一つを取り上げてみます。 ACが受ける基本的属エラー 過去に仕事が上手くいかなかった、現在不利な状況にある、などの問題を経験していることが知られると […]
Kojunはいわゆるショック・トラウマの他に、アダルトチルドレン(AC)の悩みを広義トラウマと呼ぶことがあります。トラウマがその全てではありませんが。 ※「広義」とつけるのは、診断名PTSDに限定しないという意味です。 ここでは医学的な診断基準や学術的な権威ある定義の説明ではなく、私の考え方を三校と […]
体系的に正確に説明するのは難しいのですが、少しでも誤解が解ければということで書いてみます。 ※「解放」という用語は独自の定義枠組みで使っています。 よくある誤解 なによりも最初に指摘しておかなければならないことは、「怒りを表出することで怒りをおさめる」のが怒りの感情解放セラピーではない(とはかぎらな […]
感情の解放について書いてみます。今回扱う感情は「恐怖」です。 感情のコントロールとの違い 恐怖の感情コントロールの究極は、回避・麻痺になりえます。トラウマは過剰な感情コントロールの結果とも言えます。ですが、その回避・麻痺は緊急対応としては自然なこととも言えます。 慣らすことは解放ではない 「恐怖対象 […]
Kojunのとこに性被害トラウマの相談があるのは、Kojunがダブルジェンダーであることも関係あるように思います。 ※ここでは当事者クライアントが女性、加害者が男性というケースを前提とします。 男性性の必要性 女性の性被害トラウマのセラピーは女性でないと出来ないと思われがちですが、意外と男性セラピス […]
今回はポジティブ心理学のPERMA(パーマ)を大人のサバイバー(ACEs、アダルトチルドレン、トラウマ経験者など)の視点で参考にしてみます。オリジナルから少し離れるかもしれませんが。 P: ポジティブ感情 Positive emotion 長期間の生きづらさを生きるACなどにとっては、これは次のよう […]
性暴力被害トラウマについて、アプローチを考えるために私がクライアントと話し合う観点を紹介します。 ここではあえて観点のみを挙げて、どの場合はどの手法がよさそうという意見は書かないことにします。 ご自身が何を望んでいるかを知るヒントになればと思います。何を望んでいるかを知ることで、克服・回復への行動が […]
性暴力被害の相談というのはハードルがあります。Kojunのクライアントも人に相談するのは初めてという人が多いです。 そこでKojunはピンポンダッシュをお勧めします。 ピンポンダッシュの勧め 無料電話相談窓口には無言電話もあるそうです。それはまずは電話がつながるというスモールステップなのではないかと […]
悩みの解決に向かってゆく人たちがやっていること、こんな感じかなと書いてみます。 誰にでも当てはまるものではありませんが、参考になる人は参考にしてください。 カウンセリングの目的を言える まずは、カウンセリングを受ける目的を短い言葉にしてみるとよいかと思います。 そんな難しいことは分からないという場合 […]
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